Chijioke Ohuocha
[アブジャ 3日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は3日、ロイターのインタビューに応じ、ナイジェリアがIEAの準加盟国となったことで、同国のエネルギー部門への投資額が今後5年以内に倍増する可能性があるとの見通しを示した。イランやウクライナでの戦争に伴う供給混乱を受け、各国が信頼できるエネルギー貿易のパートナーを求めていることが追い風になるとしている。
ビロル氏はナイジェリア首都アブジャ訪問中の取材で「私の目標は、非常に短い期間である5年以内に、ナイジェリアへのエネルギー投資を少なくとも倍増させることだ」と語った。
アフリカ最大の産油国であるナイジェリアについて、石油や天然ガス、太陽光発電を中心とする再生可能エネルギー分野の潜在力を引き出すために多額の投資を必要としていると指摘。豊富な資源基盤と、変化する世界のエネルギー貿易構造が、信頼できる調達先を求める各国政府や民間投資家の資金流入を促す可能性があると述べた。
ビロル氏は「最も希少な資源は石油でも天然ガスでも、ウランやリチウムでもない。信頼だ。各国は頼ることのできるパートナーを探している」と強調した。
さらにナイジェリアは信頼できるエネルギー供給国だと評価し、日量約70万バレルの原油を処理するダンゴテ製油所からの輸出がここ数カ月間に欧州の燃料供給逼迫の緩和に寄与したと言及した。
ナイジェリア政府は、2030年までに原油生産量を現在の水準のほぼ倍となる日量300万バレルに引き上げることを目指している。エネルギー分野の制度改革やインフラ整備、原油盗難対策の強化を通じて、長年低迷してきた海外投資の呼び込みを図る。
ナイジェリアは7月、米国、ドイツ、イタリア、日本などIEA加盟国の全会一致の承認を受けて準加盟国となった。IEAとナイジェリアは近くアブジャで共同作業計画に署名する見通しで、天然ガス、電化、クリーンクッキング、省エネルギー、エネルギーデータ整備などの分野で協力を進める。
ナイジェリアはIEAとの連携を通じ、投資家や市場関係者から長年課題として指摘されてきたエネルギーデータの収集・報告体制の改善を進める。特に石油の生産量、輸出量、消費量に関する統計の充実を図る方針だ。