[コペンハーゲン 3日 ロイター] - デンマークの治安・情報機関である国家警察情報局(PET)は3日、国内紙のインタビューで、ロシアがデンマークの一般市民を勧誘し、ウクライナと関係のあるデンマークの防衛企業に対する破壊工作の計画に加担させていると明らかにした。
PETの防諜部門を率いるエミール・グレショルム氏は声明で「ロシアは欧州の防衛企業や防衛産業自体を標的とした破壊工作を計画し、実行している。デンマーク企業もロシアによる具体的な破壊工作計画の標的となっていることを把握している。また、ロシアの情報機関はデンマークの防衛産業を狙った破壊工作の準備を積極的に進めている」と述べた。
グレショルム氏によると、PETはロシアがソーシャルメディアやゲームのプラットフォームを通じてデンマーク国民を勧誘しようとした具体的な事例を把握している。勧誘された人物には、企業やインフラの写真を撮影するなどの任務が依頼され、そうした情報が破壊工作の計画立案に利用される可能性があるという。
グレショルム氏は「デンマークの一般人が、意図的であれ知らず知らずのうちであれ、ロシアの情報機関に協力することは極めて深刻だ」と述べた。
デンマーク駐在のロシア大使ウラジーミル・バルビン氏は3日に電子メールで声明を発表し、今回のデンマーク側の主張を裏付ける具体的な証拠は示されていないと反論した。
今週、ドイツ政府がライプチヒ・ハレ空港へのドローン攻撃未遂についてロシアに責任があると非難したことを受け、欧州ではハイブリッド戦や破壊工作を巡る懸念が改めて高まり、欧州連合(EU)内では対ロシア制裁の強化を求める声が上がっている。