Promit Mukherjee
[オタワ 3日 ロイター] - カナダ統計局が3日発表した7月の貿易収支は、7億6900万カナダドル(5億5700万米ドル)の黒字だった。黒字額は前月の42億カナダドルから大幅に縮小し、ロイターがまとめた市場予想の35億7000万カナダドルも大きく下回った。
7月は輸出が前月比2.3%減少し、761億4000万カナダドルとなった。輸入は2.2%増の753億7000万カナダドルで、6カ月連続のプラスだった。
貿易黒字は5カ月連続で、1年半以上続く米国の関税措置の中でも比較的底堅い貿易環境が続いていることを示した。ただ先月導入された米国の新たな関税措置により、今後数カ月は輸出業者にとってより厳しい環境になるとみられている。
7月の輸出減少は主に金属製品とエネルギー製品が押し下げ要因。両分野はカナダ輸出全体の40%超を占めている。金属製品とエネルギー製品の輸出額は7月に4.4%減少し、3カ月連続のマイナスとなった。原油輸出は価格と数量の双方が低下し、5.5%減少した。前月に15.8%増加していた金属・非金属鉱物製品の輸出も、7月は8.5%減少した。一方、航空機やその他輸送機器・部品の輸出は34.9%急増し、全体の輸出減少を一部相殺した。
対米輸出は7月に6.6%減少した半面、対米輸入は1.8%増加し、カナダの対米貿易黒字は40%超縮小して59億カナダドルとなった。総輸出に占める米国向けの割合は7月に66.35%となり、6月の69.39%、前年同月の72.64%から低下した。輸入に占める米国依存度は過去12カ月で59%となり、2024年の62%から小幅な低下にとどまった
カナダはトランプ米政権との貿易摩擦激化に直面し、最大の貿易相手国である米国への依存度低下を進めている。
カナダ輸出開発公社(EDC)のチーフエコノミスト、スチュアート・バーグマン氏は、カナダの輸出に占める米国向け比率が70%を下回っていることは前向きな傾向だと指摘。「地理的な要因だけでも輸出業者は米国市場に引き寄せられる」とした上で、中国や日本向けの菜種(キャノーラ)を中心とした農産品輸出の増加などを挙げ、市場の多様化に向けた取り組みが進んでいると述べた。
年初来の米国向け輸出比率は約68%となり、前年同期の73%から低下している。
米国以外の国向け輸出は7.4%増加し、輸入も2.8%増加した。この結果、対米国以外の貿易赤字は51億カナダドルとなり、前月の61億カナダドルから縮小した。