人工知能(AI)モデル「チャットGPT」を開発した米オープンAIが大規模言語モデル(LLM)の訓練のために著作権を侵害したとして、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT) などが起こした訴訟を巡り、トランプ米政権は2日、オープンAIを支持する意見書をニューヨーク市の連邦裁判所に提出した。トランプ政権はAIの訓練が一般的に著作権保護対象物の公正な利用に当たると主張している。
意見書は「科学的進歩や国家安全保障などの懸念を踏まえ、著作権で保護された書類を用いてLLMを訓練することが著作権法に違反するという主張を裁判所が退けることに、米政府として強い関心がある」と記載。「本訴訟の争点とは別に、LLMは既にさまざまな分野の研究者が大きなブレークスルーを達成するのを支援している」とし、「公正利用の法理に対する誤解に基づいてLLMの開発を制限することは、こうした創造的・科学的な進歩を阻害するだけでなく、米国の繁栄と経済的流動性を妨げることになる」と主張した。
これに対してNYTの広報担当者は2日、トランプ政権が「自らの作品を盗まれた米国の無数のクリエイターを犠牲にして、数社に過ぎない評価額が1兆ドル規模のAI企業の味方に付いている」と非難。その上で「AIもクリエイターもともに繁栄できるように、AI企業は著作権法が要求している通りに、自社製品を成り立たせるコンテンツに対して、公正な対価を支払う必要があるだけだ」と訴えた。
オープンAIの広報担当者はコメント要請に直ちには応じなかった。
スタンリー・ウッドワード司法次官は短文投稿サイト「X」への投稿で「AI分野での優位性は国家安全保障、繁栄、そして全ての米国人の経済的流動性を促進する上で極めて重要だ」とし、「現政権は、著作権法に対する明らかに誤った理解に基づき、わが国が外国の敵対勢力に対して不利な立場に置かれることを決して許さない」と主張した。
訴訟は2023年、NYTが最初に起こした。オープンAIとその最大の出資者であるマイクロソフトがチャットGPTの基盤となっているLLMの訓練にNYTの記事数百万本を無断で使用したと非難している。

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