Timothy Gardner Vivian Sequera
[カラカス 2日 ロイター] - ベネズエラの首都カラカスで2日、米石油大手シェブロン、米電力設備GEベルノバ、イタリアの資源開発大手ENI(エニ)など複数の国際エネルギー企業が、同国の石油・電力分野投資拡大に向けた契約に署名した。署名式にはベネズエラのロドリゲス暫定大統領と米国のライト・エネルギー長官が出席した。
契約の大半は、今年1月に承認された包括的な石油改革に伴い、エネルギー契約を新条件へ移行するため、ベネズエラ石油省および国営石油会社PDVSAと協議が進められていたプロジェクト拡張に関する案件だ。
これは長年ベネズエラで事業を展開してきた民間企業が、低迷する同国の石油産業の再建を支援する最新の取り組みという意味合いもある。ベネズエラの原油生産量は現在日量約125万バレルで、1990年代後半のピークだった約300万バレルを大きく下回っている。
主要石油企業の多くが2007年の国有化以降大規模投資を控えてきたほか、管理運営の失敗や米国の制裁措置によりベネズエラの石油産業は停滞してきた。一方、米国は総額1000億ドル規模の投資計画を主導しており、関係者は今後数年でベネズエラの生産量を倍増させることが可能だとしている。
ライト氏は署名式で「われわれは『トランプ・スピード』で進めようとしている。トランプ大統領は緩やかな改善ではなく、可能な限り迅速な変革を望んでいる」と述べた。
エニは現在、スペインのレプソルと共同で洋上ガス事業を、PDVSAと共同で浅海油田事業を手掛けているが、新たにオリノコ・ベルト地帯の重質油開発区域「フニン5」に進出し、約15億ドルを投資する計画だ。業界関係者が明らかにした。
エニによると、PDVSAとの既存合弁事業は25年間の生産分与契約へ移行する。エニのクラウディオ・デスカルジ最高経営責任者(CEO)は「必要なのは契約書への署名ではなく、生産量そのものだ」と述べた。フニン5の現在の生産量は日量約1万2000バレル。同社は保有する全石油プロジェクトの合計生産量を30年までに日量40万バレルへ引き上げる目標を掲げている。
シェブロンは今後5年間で70億ドル超を投資し、同国での生産量を現在の約2倍となる日量約60万バレルへ引き上げる計画だ。PDVSAとの合弁事業拡大が戦略の柱となる。
署名式にはシェブロンのマイク・ワースCEOがエニのデスカルジCEOとともに出席した。ワースCEOのベネズエラ訪問は今回が初めて。シェブロンは、チャベス政権時代の資産接収後に他の石油大手が撤退する中でも、同国で事業を継続してきた。
一方、GEベルノバは電力分野での提携契約を締結。ロドリゲス氏は長時間の停電が家庭生活や産業活動に影響を及ぼしている同国の電力不足を踏まえ、この契約の重要性を強調した。