Olena Harmash
[キーウ 1日 ロイター] - ウクライナ議会は1日、海外からの小包に課税を導入する法案を否決した。同法は国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)から資金支援を受けるために必要とされていた。財政リスクの拡大や国防費不足に関する政府の警告を議員らが退けた形だ。
コレツキー首相は、ウクライナが270億ドルの国防費不足に直面し、財政リスクが高まっているとして、主要な改革法案の採決を急ぐよう議会に求めた。
ウクライナに融資する国際機関は、同国経済がロシアの侵攻で引き続き圧迫される中、小包への課税を財政強化に向けた幅広い取り組みの一環と位置付けている。
コレツキー氏は議会審議の冒頭で「われわれには300億ドルという金額がある。これはわれわれが約束を履行することを条件に、パートナーから今年受け取ることができ、また受け取るべき金額だ。そのための決定はわれわれの手中にある」と述べた。
また、パートナーに対する義務は完全には果たされていないとし、「これらの問題が解決されなければ、重大な財政リスクに直面する可能性がある」と訴えた。
法案可決には226票が必要だったが、賛成は194票にとどまった。
ゼレンスキー大統領は議会が行動しなかったことに不満を示し、政治的な立場が意思決定に影響を与えるべきではないと言明。ビデオ演説で「戦時下において、パートナーとの合意に基づく全ての決定はウクライナの利益のために採択されなければならない」と述べた。
また「困難な決定かもしれない。不快な決定かもしれない。不人気な決定かもしれない。しかし、それらはウクライナがこの時期を乗り越えるために必要な決定だ」と強調した。
IMFの監視団は今週、融資プログラム見直しのためウクライナを訪問している。
ウクライナでは現在、150ユーロ(175ドル)未満の商品の小包は課税対象外となっている。財務省がこれまでに示した試算では、課税によって年間約100億フリブナ(2億2753万ドル)の税収が見込まれる。
一部の議員は、戦争ですでに疲弊している国民の生活費が課税によってさらに上昇することを懸念している。一方、消費財の輸入を減らすことで国内生産者を支援できるとの主張もある。