Elizabeth Howcroft
[1日 ロイター] - ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ドイツ銀行など計21の金融機関は1日、ドルに連動するステーブルコインを発行する新会社を年内に設立し、2027年前半の発行開始を目指すと発表した。
この枠組みは当初10行が参加して25年10月に公表され、その後参加機関が拡大した。声明によると、ドルに続いてはユーロを最優先にその他の主要7カ国(G7)通貨に連動するステーブルコインへの展開も目指す。
法定通貨に連動させて価値安定を図るステーブルコインは、国際的な資金移動や暗号資産取引で利用される暗号資産(仮想通貨)の一種。24年の暗号資産相場の回復やトランプ米大統領による業界支援を背景に、ステーブルコインなどに用いるブロックチェーン技術を主流金融システムに活用する動きへの関心が再び高まっている。
今回のグループは、別の金融機関37社が設立した「キバリス(Qivalis)」と競合する見通しだ。キバリスは年内にもユーロ連動型ステーブルコインを発行する計画を明らかにしており、スペインのBBVA銀行など一部の金融機関は両陣営に参加している。
ただ銀行が発行するステーブルコインへの需要拡大を示す動きは限定的だ。ステーブルコイン市場で優位に立つのは、エルサルバドルを拠点とするテザーで、同社はドル連動型トークンを1800億ドル超発行。裏付け資産として保有する米国債などへの投資で巨額の利益を上げているとしている。
フランスのソシエテ・ジェネラルは、デジタル資産子会社を通じて昨年、主要銀行として初めてドル建てステーブルコインを発行したものの、同社ウェブサイトによると、流通額は1250万ドルにとどまる。
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、民間が発行するステーブルコインについて、金融政策や金融システムの安定性にリスクをもたらす可能性があると警告している。