[キーウ 25日 ロイター] - ロシアの侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領は、戦争終結に向けた米国の調停について、2028年の米大統領選挙を見据えて「来年の夏の終わり」が一つの期限になるとの認識を示した上で、ロシア側に提示する1ページの提案書を米欧と作成したと明らかにした。

米国主導の和平協議は、さらなる領土割譲を求めるロシアの要求をウクライナが拒否したことや、米国がイスラエルとともにイラン攻撃に踏み切ったことにより、事実上停止している。米国の交渉担当者であるウィットコフ特使とトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏は今年1月にモスクワを訪問したのが最後で、キーウはまだ訪問していない。ゼレンスキー氏は今月初め、ウクライナが戦争終結計画の提案を米国の交渉担当者に手渡したと述べていたが、詳細は明らかにしていない。

ゼレンスキー氏は週末の記者会見で、28年の米大統領選挙に向けた選挙戦が迫っていることを踏まえ、今年12月に米国で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議から27年の夏の終わりまでが戦闘を終わらせる機会だとみていると述べた。

米欧と作成した提案書について、主に3つの要素で構成すると説明。停戦、以前議論されたウクライナ東部ドンバス地域(ドネツク、ルハンスク両州)に第三者が管理する自由経済特区を設けるという米国の提案が含まれているとした。3つ目の要素として、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)が果たす役割と、「これを達成するためにウクライナが用意していること」だとしたが、詳細には踏み込まなかった。

「これら3つのアイデアは、もっぱらウクライナのアイデアというわけではない」と述べ、米国や欧州と共同で策定したもので、米国の交渉担当者がウクライナやロシアと行った以前の協議に由来するものもあると説明した。

ロシアは2022年にウクライナ東部・南部のドネツク、ルハンスク、ザポリージャ、ヘルソンの4州の併合を一方的に宣言した。

リャプコフ外務次官は先週のインタビューで、ウクライナ紛争の解決に向けた新たな提案に耳を傾ける用意があるとしながらも、いかなる提案も「現地の実情」を反映すべきだと指摘した。

ロシア大統領府は25日、ドンバス地域に自由経済特区を創設するという米国案の実現可能性に疑問を呈し、同地域は正式にロシアの一部であり、第三者が管理できる可能性は低いと述べた。

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