ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシア軍が同国南部でドローンを使ってウクライナの民間人を「意図的に」狩っていると主張した。発言の背景には、前線付近での低コスト無人機による攻撃と、戦闘地域から遠く離れた主要都市への高度なミサイル攻撃という、二重の脅威がある。
ゼレンスキーは8月4日、ロシア軍のドローンが南部ヘルソン州で野菜を売っていた男性を「意図的に狙った」と述べた。ヘルソン州では、2022年後半以降、ドニプロ川を挟んでウクライナ支配地域とロシア占領地域が向き合う状況が続いている。
ゼレンスキーによると、ドローンは「男性のすぐ隣で爆発」し、男性は負傷した。
ロシアは民間人を標的にしていることを一貫して否定している。
ウクライナ国家警察は、ドローンが男性を執拗に追う様子だとする映像を公開し、男性は近隣のミコライウ州に住む52歳で、破片による負傷などの治療を受けたと明らかにした。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相と国家警察は、ロシアが戦争犯罪を犯したと非難している。複数のアナリストはここ数カ月、ロシアがウクライナ南部、とりわけヘルソンで、いわゆる「人間サファリ」と呼ばれる形でドローンを使い民間人を標的にしていると指摘してきた。
ヘルソン州軍政トップのオレクサンドル・プロクディンは、ウクライナ当局が4日に公開した映像に映る男性を「ユーリー」と紹介した。
プロクディンによると、ユーリーが妻と野菜を売るため商品を並べ始めた直後、ロシア軍のドローンが接近した。その後、ドローンは約1分間にわたって旋回しながらユーリーを追跡し、その間に妻は現場から逃げたという。