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[ロンドン 30日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は30日、予想通り政策金利を据え置いた。米国とイランの紛争が再燃したことを受け、利上げを支持する政策委員は1人増えて3人となった。

金融政策委員会(MPC)は6対3で政策金利を3.75%に据え置くことを決定した。ロイター調査によるエコノミスト予想の大半は7対2での決定だった。

今月に入り政策スタンスへの懸念を表明していたキャサリン・マン委員が、メーガン・グリーン委員とチーフエコノミストのヒュー・ピル委員に加わり、4%への利上げを支持した。

他の委員は利上げを急ぐ様子はなく、ベイリー総裁と同様に様子見姿勢をとった。総裁はこの姿勢によって、今年インフレ率が目標の2%を大きく上振れしないようにできると期待している。

ベイリー総裁は「世界的な環境がより不透明でインフレ的に見える一方、国内の環境はインフレ見通しに関して概ね穏やかで、政策金利の据え置きが適切だ」と述べた。

中銀の発表後、英ポンドは対ドルで小幅軟化。公的借り入れコストの見通しに敏感な2年物英国債利回りは2ベーシスポイント(bp)程度低下した。

シュローダーのシニアエコノミスト、ジョージ・ブラウン氏は「今のところ、英中銀は様子見姿勢を放棄する十分な材料を見ていない。エネルギー価格の急騰にもかかわらず、大半のメンバーはこれがより持続的な国内インフレにつながるとは確信していないようだ」と述べた。

<生活費引き下げ目指す新政権>

英中銀が金利据え置きを続ければ、生活費対策を優先課題としてきたバーナム新首相にとって安心材料となる。この対策には家庭用電気料金への課税撤廃が含まれ、英中銀はこれがインフレ率の0.1%ポイント引き下げに寄与するとの見方を示した。

英中銀の新たな中心的見通しは、エネルギー価格が市場の予想通りに推移し、高いエネルギーコストが賃金や価格設定に波及する影響は限定的だと想定。インフレ率は6月の15カ月ぶり低水準となる2.6%から年内には3.2%に上昇し、2%を下回る水準となる2028年初めまで目標を上回り続けるとしている。

これは、英中銀の前回4月に示した四半期見通しよりも穏やかな見通しだが、6月の予想とは同様の内容だ。

ただ、このシナリオは、英中銀が2026年第4・四半期と27年に再び利上げするとの金融市場の予想に基づいている。これは、英中銀が追加引き締めを回避できるとするロイター調査による大半のエコノミスト予想とは対照的だ。

欧州中央銀行(ECB)は6月に利上げしたが、ベイリー総裁は、2月末のイラン紛争の勃発前の利下げ幅が小さかったため、金利を据え置く余裕があるとの見方を示していた。

<中東紛争の拡大でマン委員が利上げ支持>

マン委員は、米国とイランの休戦終了と紛争拡大が見解を変えた主なきっかけだと指摘。「先月想定した紛争の『散発的な継続』が現状のようだ」と述べた。

英インフレ率は異例なことにユーロ圏や米国を下回っているが、これは主に、英国の規制された家庭用エネルギー料金が市場価格に遅れて反映されることを反映している。

利上げを支持したMPCメンバーは、過去5年のほぼ全期間でインフレ率が英中銀の目標の2%を上回ってきたという事実は、悪影響を及ぼす二次的効果のリスクが高いとみている。

他の委員は、こうしたリスクが顕在化している証拠はないとし、それよりも労働市場の弱まりに注目した。民間部門の賃金は現在、2020年以降で最も遅いペースで伸びている。

ただロンバルデリ副総裁は、これまで二次的効果が見られないことは「示唆に富むが決定的ではない」と述べた。

中銀はまた、数千億ポンド相当の国債をバランスシートから削減することによる市場への影響の推計を引き上げた。22年以降、英国債利回りを0.2─0.3%ポイントと「小幅」押し上げたと指摘。前年の同様の評価では0.15─0.25%ポイントの押し上げとしていた。

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