Wayne Cole

[シドニー 30日 ロイター] - 30日アジア時間の米超長期債利回りは、19年ぶりの高水準付近で推移している。米連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制姿勢に市場の疑念が高まり、投資家はインフレリスクに対する備えを一段と求めている。

30年債利回りは5.2039%付近。前日のニューヨーク市場終盤には2007年半ば以来の高水準となる5.2273%を付けた。

急速な売りは、29日まで開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)でメンバー3人が利上げを主張したものの、金利が据え置かれたことを受けたもの。

ウォーシュFRB議長は会合後の記者会見で、インフレ抑制に取り組む姿勢を示したものの、中央銀行として今後どのような行動が必要になるか具体的な指針を示さなかった。

ウエストパックの国際経済部門責任者、エリオット・クラーク氏は「FOMCはインフレリスクの均衡を図るための金融環境調整を、FOMC自身の明示的な関与なしに市場に委ねることを容認しているようだ」と指摘した。

さらに「これに対する市場の即座の反応は、イールドカーブが大幅にスティープ化したことだ。市場参加者のインフレや政策不透明感への不安が浮き彫りとなった」と述べた。

10年債利回りが4.73%まで上昇した一方、2年債利回りは4.269%にとどまり、イールドカーブは顕著にスティープ化した。

フェデラルファンド(FF)金利先物は現在、FRBが次回9月会合で利上げする確率を約60%、年末までに33ベーシスポイント(bp)の引き締めを織り込んでいる。

トランプ大統領はFOMC後、記者団に対し「ウォーシュ氏が金利低下を望んでいるのは分かっている。だが彼には理事会があり、それは政治的な理事会で、彼らは金利を高く保ちたがっている」と語った。トランプ氏は利下げを望む意向を隠さず、借り入れコストを引き下げるようFRBに繰り返し圧力をかけてきた。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のシニアマーケットストラテジスト、ギャビン・フレンド氏は「(トランプ氏の発言について)いずれ議論の余地はあるかもしれないが、現時点では逆効果に見え、市場の反応を増幅させた」と述べた。

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