Tim Hepher Florence Loeve

[パリ 29日 ロイター] - 欧州航空機大手エアバスは29日、2026年通期の航空機納入目標について一段と強気な姿勢を示した。この日発表した26年第2・四半期決算は、民間航空機の生産拡大や防衛部門の伸長を背景に、市場予想を上回る増益となった。

第2・四半期の調整後営業利益は前年同期比54%増の24億3000万ユーロ、売上高は28%増の205億3000万ユーロ。市場予想平均は営業利益21億9000万ユーロ、売上高202億5000万ユーロだった。

ギヨーム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は記者団に、年間で「約870機」とする納入目標を巡り、最大890機程度に達する可能性があるとの認識を表明。ロイターは今月、エアバスが非公式の目標として900機超を設定したと伝えている。

エンジン供給の遅延問題で対立していた米RTX傘下のプラット・アンド・ホイットニーとの関係についてフォーリ氏は、融和的な姿勢を打ち出した。「26年についてはもはや問題ではない。建設的な形で対立の解消に取り組んでおり、いずれ過去のものにしたい」と述べるとともに、その上で27年についても同社が供給約束を履行することに期待を示した。RTXはコメントを控えた。

プラット・アンド・ホイットニーのリック・デュアロー商用エンジン部門社長は先週の英ファンボロー国際航空ショーで、整備作業の遅れが緩和しつつあるとの見方を示していた。整備遅延は新造機向けエンジン供給の制約要因となっていた。

第2・四半期の航空機納入は237機と前年同期比39%増え、四半期ベースで過去最高を記録した。中国向け納入の遅れやエンジン供給の問題が改善したことが寄与した。

バーンスタインのアナリスト、ダグラス・ハーンド氏は「エアバスが年間目標達成に向けて前進し、生産能力拡大を進める中で、この傾向は続くと予想される」との見方を示した。

エアバスは通期見通しに関しては、調整後営業利益75億ユーロを含む既存目標を維持した。

一方、防衛・宇宙部門は第2・四半期営業利益が90%増の3億5700万ユーロとなった。欧州各国の防衛支出拡大を背景に、事業量の増加と採算改善が寄与した。ただ同社は、高い利益率が今後も自動的に維持されるわけではないとくぎを刺した。

競合する米ボーイングは28日、市場予想を上回る四半期赤字を計上した一方で、フリーキャッシュフローはプラスを確保したと発表している。

エアバスとボーイングはともに次世代単通路機の開発を進めており、就航時期は30年代後半を想定している。この次世代機開発では、ボーイングがエアバス向けの30億ユーロの欧州投資銀行(EIB)融資に関して米政府へ問題提起しており、通商摩擦再燃の懸念もある。これに対しエアバスは市場原理に基づく取引だと主張している。

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