国境を超え、一貫して同時に出現する特定の危険因子
研究では取り上げられていないが、注目すべき要素がもう1つあると、ラプーマは言う。「日中の光曝露量だ。適度の自然光を浴びることで、認知症リスクは16~17%低下することが分かっている」
国ごとの違いの一方で、特定の危険因子は国境を超え、一貫して同時に出現していることも研究では判明した。例えば、心血管系の危険因子である低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール値の高さと高血圧、行動関連要因の喫煙と過度の飲酒だ。
研究の筆頭著者である南カリフォルニア大学経済・社会研究センターのエマ・ニコルズ科学研究員によれば、最も予想外だったのは、こうした一貫性が確認されたことだ。「違いではなく、いくつかの類似点があったことにより驚いた。なかでも、特定のリスクは状況を問わず、同じパターンをなぞっている」と、ニコルズは声明で述べる。
「この事実は、予防戦略・治療設計に決定的な意味を持つ。場所は違っても、予想外に一貫している要素があるからだ」
今回の研究は、政府や保健当局が他国の戦略を導入するのでなく、自国民に適した認知症予防策を構築する上で役立つはずだと、研究チームはみている。その結果、予防活動が全体的に強化される可能性があるという。一例として、糖尿病管理プログラムを拡大すれば、認知症の心血管系リスク全般に対応できるはずだ。
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