Andreas Rinke Florence Loeve
[ブリュール(ドイツ) 17日 ロイター] - ドイツのメルツ首相とフランスのマクロン大統領は17日、定例の合同閣僚会議の一環として会談し、防衛協力を一段と強化するとともに、中国との厳しい経済競争に共同で対応していく方針を表明した。
両首脳は中国の過剰生産能力のほか、中国人民元相場の過小評価が欧州に対する大きな圧力になっているとの認識を示し、中国が他の経済協力開発機構(OECD)加盟国と比べ少なくとも8倍の政府支援を自国の産業に提供しており、国際貿易のルールを順守していないとして非難。メルツ氏は共同記者会見で「現在の状況がこのまま続くことを受け入れるつもりはない」と述べた。同時に「貿易戦争は望んでいない」とし、為替政策や産業の過剰生産能力などを巡り中国と対話を行う姿勢を示した。
両首脳はこのほか、ミサイル防衛や長距離打撃システムの整備を含む一連の目標を提示。メルツ氏は「われわれは自由、安全保障、そして集団防衛を守るために必要な措置を講じている」と述べた。
独仏はこれに先立ち、米国が欧州に対する防衛関与の縮小を模索していることを示す動きが強まる中、フランスの核抑止力を巡ってドイツとの協力を進める提案を打ち出していた。
メルツ氏は「この問題については段階的に取り組んでいる。最終的には新たなドクトリン(基本方針)の策定につながる可能性もあるが、現時点でそうした結論を語るのは時期尚早だ」と指摘。ただ、いかなる協力も北大西洋条約機構(NATO)の既存の枠組みを補完するものになると述べた。
こうした中、ドイツ軍は初めてフランスの核演習に参加する。両首脳は核兵器搭載能力を持つフランスのラファール戦闘機がドイツのユーロファイター戦闘機と並んで空中給油を行った空軍基地も視察した。
マクロン氏は、フランスの核抑止力に関する費用負担については引き続きフランスが全面的に責任を負うと表明。ドイツが核抑止力の維持費用を負担する可能性について「フランスの核計画への資金拠出は常にフランスが行う」と述べた。