[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルは円やユーロなどの主要通貨に対しおおむね横ばいで推移した。米国の物価指標が落ち着いた内容となったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が近く利上げに踏み切るとの見方が後退していることでドルが売られやすい地合いになっている。一方で、米国とイランの攻撃の応酬を背景に「有事のドル買い」が入っていることが下支えになっている。
米国とイランの攻撃の応酬は続いており、米軍は16日に6夜連続となる攻撃でホルムズ海峡に位置するケシム島などを攻撃。イランも初めてシリアの施設を攻撃するなど反撃を強めている。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのグローバル市場戦略責任者、エリアス・ハダッド氏は「ハイテク株主導の世界的な株式相場の急落に加え、ホルムズ海峡の海上交通を巡る混乱が続いていることで、安全資産への資金の逃避が進んでいる」と指摘。「ドルは今週の下落分の一部を取り戻した」と述べた。
この日発表の米経済指標では、 ミシガン大学発表の7月の消費者信頼感指数(速報値)が54.4と、2月以来、5カ月ぶりの高水準。前日に商務省が発表した6月の小売売上高は前月比0.2%増加し、増加は5カ月連続だった。米経済の底堅さは労働市場が安定していることを示す他の経済指標でも裏付けられているほか、6月の消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化が示されたことを受け、28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きが決定されるとの見方が大勢になっている。
CMEフェドウオッチによると、今回のFOMCで利上げが決定される確率は14%と、前週の25%から低下した。
終盤の取引でドル/円は162.44円とほぼ横ばい。月初に付けた約40年ぶりの安値となる162.84円からそれほど大きく乖離しておらず、市場では政府・日銀による為替介入への警戒が続いている。
片山さつき財務相は17日の閣議後会見で、為替円安に関し「必要とあれば果断な措置をとる」と発言。ただ、為替相場の水準そのものへの具体的言及は避けた。
スコシアバンク(トロント)のチーフ外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「果断な措置という表現から判断すると、介入は再びかなり近づいているように見える」と指摘。同時に「それがこれまで以上に円相場に大きな影響を及ぼすかは分からない」と述べ、介入の効果に懐疑的な見方を示した。
主要6通貨に対するドル指数は100.76。週間ベースでは0.2%下落した。
ユーロ/ドルはほぼ横ばいの1.1436ドル。週間ベースでは0.2%上昇した。
ドル/円 NY終値 162.39/162.40
始値 162.34
高値 162.51
安値 162.31
ユーロ/ドル NY終値 1.1439/1.1440
始値 1.1427
高値 1.1444
安値 1.1425