Nora Eckert

[デトロイト 13日 ロイター] - ドイツ自動車部品大手ボッシュ は13日、同社初となる米国の半導体工場で試作生産を開始したと発表した。炭化ケイ素半導体の米国内生産を強化するため、米商務省との間で同省から2億2500万ドルの資金提供を受けることで最終合意した。

一部の自動車メーカーや部品サプライヤーは、高額な関税を回避するとともに、地政学的混乱からの影響を防ぐため、トランプ政権下で米国での生産を拡大している。新型コロナウイルスの流行局面では、半導体不足が業界全体に混乱をもたらし、この分野が欧州とアジアの少数のサプライヤーに大きく依存している実態が浮き彫りになった。

ボッシュは2023年、TSIセミコンダクターズから米西部カリフォルニア州ローズビルにある半導体工場を買収。商務省の資金を含む総額20億ドルを投じて再構築し、今年後半に商業生産を開始する予定だ。

ボッシュ北米法人の社長兼最高経営責任者(CEO)のポール・トーマス氏はロイターに対し、自由貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が、同社が米国の半導体分野への投資を拡大した一因だと説明した。

同氏は「当社にとって好立地で、正しい判断だと考えた」と述べ、国家安全保障における半導体の重要性を強調。さらに、自動車メーカーは「自社の近くに拠点を置き、しっかりとした体制で継続的に供給できる企業」との提携を望んでいると付け加えた。

ボッシュは13日、2031年までに最大75億ドルの投資により米国内の事業を強化する計画も明らかにした。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。