[シンガポール 14日 ロイター] - シンガポール貿易産業省が14日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前年同期比5.7%増加した。人工知能(AI)関連の半導体需要が堅調で、イラン紛争による一部産業への打撃を相殺した。
伸び率はロイターがまとめたエコノミスト予想の5.5%を上回ったが、第1・四半期の6.3%からは減速した。
貿易産業省は「四半期中の成長は主に、半導体および半導体製造装置に対するAI関連需要の強さを背景とした、電子機器と精密機械のクラスターでの生産増加がけん引した」と説明した。一方、化学品とバイオメディカル製造業はイラン紛争で原料供給が混乱したため縮小したとした。
GDPは季節調整済みの前期比では1.1%増加した。
DBSのシニアエコノミスト、チュア・ハンテン氏は、世界的なエネルギーショックにもかかわらず、経済の底堅さを示すデータだと指摘。「堅調な貿易関連のパフォーマンス、近代サービス業の底堅い拡大、国内建設からの持続的な追い風という、第2・四半期に見られた前向きな傾向は今後数四半期続くと予想する。ただ、高いベース効果もあり、GDPサイクル全体としては、これまでの非常に速いペースからは減速する可能性が高い」と述べた。
貿易産業省は2026年の成長率を2─4%と予想している。
シンガポール金融通貨庁(MAS、中央銀行)は4月、イラン紛争がインフレを加速させるリスクを踏まえ、金融政策を引き締めた。次回の金融政策見直しは今月末までに行われる予定だが、日程はまだ発表されていない。
MASは4月、26年のコアインフレ率と総合インフレ率の見通しを従来の1.0─2.0%から1.5─2.5%に引き上げた。