[ミラノ 11日 ロイター] - イタリアの政府系エネルギー大手企業ENI(エニ)のクラウディオ・デスカルツィ最高経営責任者(CEO)は、中東の紛争が継続した場合、世界の石油価格は遅くとも2027年第1・四半期までに現在のおよそ1バレル=80-100ドルのレンジの上限を突破してインフレを加速させ、エネルギー需要を減退させることになるとの見解を示した。

11日のイタリア経済紙イル・ソーレ24オーレのインタビューでデスカルツィ氏は、これまでのところは石油備蓄の放出が価格を概ねこの範囲内に抑えるのに役立ってきたと説明。ただ世界の備蓄には限りがあるため、この戦略はリスクを増大させていると警告した。

その上で「長期的な解決策は、供給源と供給ルートの多様化を通じてエネルギー安全保障を強化することだ」と語った。

デスカルツィ氏によると、2月末に始まったイランでの戦争による混乱の結果、世界の石油在庫は平均で日量380万バレル減少しており、5月には減少幅が日量460万バレルに拡大した。

同氏は、諸国は北アフリカやサハラ以南のアフリカ、中南米、東南アジアの産油国に焦点を当てるべきで、同時に特定の勢力に管理された海上通路への依存を減らすべきだと訴えた。

ENIの中東関連事業比率は限定的で、上流部門の生産の大部分はアフリカと中南米が占めている。

人工知能(AI)技術やデータセンターの急速な拡大によって生じる電力需要により、エネルギー供給の安全保障を確保する緊急性はさらに高まっている。

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