コンゴ(旧ザイール)では24日、昨年12月の大統領選での勝利が確定した野党党首チセケディ氏が新大統領に就任した。1960年にベルギーから独立して以来初めての選挙による権力移譲となったが、不正に勝利を手に入れたとの批判がくすぶっている。

チセケディ氏は就任式で支持者らに対し、「われわれは平和と治安の進展に主眼を置く強いコンゴの構築を望んでいる」と強調。「誰にでも居場所のある、全ての人のためのコンゴ」を目指すとした。

同氏は就任演説の途中で気分が悪くなり、一時中断。ただ、すぐに演壇に戻り、大統領選の疲れや就任日の興奮があったと説明。大統領報道官はその後、ロイターに対し、チセケディ氏が着ていた防弾チョッキがきつ過ぎたと説明した。

大統領選の野党候補だった石油会社元役員ファユル氏は、大統領選は自身が大差で勝利したにもかかわらず、チセケディ氏が前職のカビラ氏と裏取引を行い、不正に勝利を手に入れたと主張。カビラ、チセケディ両陣営は不正を否定している。

選挙で4万人の監視要員を動員した国内のカトリック教会による独自集計もファユル氏の勝利を示している。同氏は24日、ロイターに対し、チセケディ氏には絶対協力しないと表明。「彼は選ばれた大統領ではなく、カビラ氏に任命された大統領だ」と述べた。

ただ、同国の憲法裁判所がファユル氏の異議申し立てを棄却したことを受けて、アフリカと欧米の多くの諸国はコンゴが政情不安に再び陥ることを恐れ、チセケディ氏を大統領として認めている。

それでもなお、選挙結果を巡る疑念が残る中、この日の就任宣誓式に出席した外国の元首はケニアのウフル・ケニヤッタ大統領のみだった。

コンゴは1998─2003年の地域紛争の終結から15年以上経っても不安定な状態が続いている。これまではクーデターや暗殺、反乱軍による権力の掌握が続いていた同国だが、この日の就任式では前職のカビラ氏が大統領が身に付けるサッシュをチセケディ氏の体ににかけるという印象的な光景が見られた。

[キンシャサ 24日 ロイター]
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