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[ワシントン/アンカラ 8日 ロイター] - トランプ米大統領は8日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開催されたトルコ訪問後の帰路で、カタールから寄贈され改修された新たな大統領専用機エアフォースワンを使用せず、旧型機に搭乗した。新型機初の海外運用として注目されていただけに、改修費用や安全性を巡る議論が再び浮上している。

新型機はボーイング747をカタールが昨年米国に寄贈したもので、防衛大手L3ハリス・テクノロジーズが改修を担当。ボーイングによる次世代エアフォースワンの納入が大幅に遅れているため、暫定的な代替機として運用されている。

トランプ氏は自身のSNS(交流サイト)で、英国のミルデンホール空軍基地へ向かう際は「昔を懐かしんで」旧型機を利用すると説明した。一方で新型機も同基地に立ち寄り、現地に駐留する米軍兵士らに機内を公開するとした。

帰路で機体を変更した理由について記者団から問われたトランプ氏は、暗殺の脅威との関連を明言しなかったものの「私はイランの暗殺リストの最上位にいる」と述べ、危険性があることを認めた。

ただ新型機について「本当に素晴らしい機体だ」と述べ、欧州の複数の大規模基地を訪問させた上で米国へ戻して「兵士たちに見てもらう」と語った。

新型機を巡っては安全保障上の懸念が指摘されている。専門家の話では、大統領専用機として運用するためには盗聴防止のための通信システム強化やミサイル防衛能力の追加などが必要だった。野党民主党議員らは改修費用が10億ドルを超える可能性がある点に言及し、安全面の不安も表明していた。

米空軍は新型機の早期投入を優先し、次世代大統領専用機向けに計画されていた一部改修を見送った。それでもマインク空軍長官は「全ての要件を綿密に評価した」と述べ、大統領専用機として必要な基準は満たしているとの認識を示している。

ボーイングは2018年に次世代エアフォースワンとなる747-8の2機の製造を受注したが、計画は約4年遅れている。納入は2028年半ばの見通しで、29年1月の任期満了までにトランプ氏が米国製の新型機を利用できない可能性もある。

計画の総費用は500億ドルを超え、ボーイングは巨額の損失計上を余儀なくされている。

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