[7日 ロイター] - 中国の人工知能(AI)新興企業ディープシークが、独自のAIチップを開発していると、関係者3人が明らかにした。これが実現すれば、同社がこれまでAIモデルの訓練・運用に利用してきた米半導体大手エヌビディアや中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)のチップへの依存度を低減できる可能性がある。
関係筋によると、このチップは新たなモデルの訓練ではなく、訓練済みモデルがユーザー向けに応答を生成する段階である「推論」用に設計されている。
これが成功すれば、ディープシークの半導体開発への進出は、中国国内でAIの旗手として広く称賛されてきた同社にとって大きな戦略転換となる。同時に、中国の大手テック企業ファーウェイにとっては新たな試練となる可能性がある。
ただ、同筋によると、アリババや百度(バイドゥ)といった中国のテック大手が独自のAIチップを開発してシェアを伸ばす中、この競争に参入しようとするディープシークの取り組みはまだ初期段階にあり、外部パートナーに働きかけ、チップ設計、ファウンドリー(受託製造)、メモリー各社と協議を進めているという。
また、2人の関係筋によると、ディープシークはここ数カ月でチップ設計エンジニアの採用も強化しているが、公開の求人プラットフォームには求人広告を掲載せず、非公開で行っているという。
市場調査会社ラジオ・フリー・モバイルのアナリスト、リチャード・ウィンザー氏は「エヌビディアは中国での販売実績がゼロで、今後もその状態が続くだろう。ディープシークが最先端の製造技術にアクセスできない限り、中国以外で半導体を販売できる可能性はほぼない」と指摘。今回の動きがエヌビディアに影響を与えることはないとの見方を示した。