Raphael Satter

[ワシントン 6日 ロイター] - 米国土安全保障省サイバー・インフラ安全局(CISA)が、政府機関のソフトウエアの監査にアンソロピックの人工知能(AI)モデル「クロード・ミュトス」を使用している。事情に詳しい3人の関係者が6日明らかにした。

アンソロピックは依然としてトランプ政権との対立を抱えているものの、米政府機関が同社のAI技術採用に積極的なことを示す新たな事例と言えそうだ。

関係者の話では、CISAはミュトスを利用して政府のコードリポジトリ(ソフトウエアのソースコードや関連ファイルの保存・管理場所)をスキャンし、外国のスパイやサイバー犯罪者に隙を与える可能性のあるバグを探している。

アンソロピックはこの取り組みに関する問い合わせに回答しなかった。

CISAの担当者は先月、共有できる情報があるか確認すると述べたが、その後のメールへの返答はなかった。

関係者の1人は、スキャンがCISAの「攻撃対象領域評価」チームによって行われているとしている。このチームはCISA内のグループで、政府全体に対するデジタルセキュリティー評価やハッキング演習を担当する。

2人の関係者は、監査によって既に多数の脆弱性が発見されたと述べたが、詳細は明らかにしなかった。ロイターは、同チームが政府のコードをどの程度精査したのか、あるいは発見されたバグの性質や深刻度について、正確に確認することはできなかった。

米国で新規株式公開(IPO)を非公開で申請したアンソロピックと米政府の関係は、これまでにさまざまな曲折をたどってきた。

同社が、自律型兵器や国内監視に自社AIが使用されるのを防ぐセーフガードの解除を拒否した後、国防総省は同社を正式に「サプライチェーン上のリスク」に指定。これまで指定されてきたのは、スパイ活動を助長している疑いのある外国企業だった。

この異例のブラックリスト登録は3月に裁判所によって差し止められ、サイバーセキュリティーの脆弱性の発見と悪用に極めて高い能力を持つとされるミュトスが限定公開されたことであつれきはやや和らいだが、完全には解消されていない。

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