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[東京 7日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の半沢淳一社長はロイターとのインタビューで、円安と資源価格高による持続的なインフレリスクに「非常に問題意識を持っている」と述べ、賃上げが定着しつつある中で物価高が消費などに与える影響に懸念を示した。一方、自社の経営戦略では、次期中期経営計画の策定も踏まえ将来的な預金環境の変化を見据えて資金調達手段の多様化を進める考えを示した。

<インフレによる所得や消費への影響を懸念>

半沢氏は「為替が円安方向にあるということが国内の物価上昇にどうつながっていくのか。本当に幅広い物価上昇、ある意味では持続的なインフレにつながってしまうのかについては、非常に問題意識を持っている」と述べた。

このところのドル/円は一段と円安傾向を強めており、一時は約40年ぶりの水準となる162円後半まで円安が進んだ。

半沢氏は具体的な為替水準には言及しなかったが、企業による賃上げが進む中でも、円安による物価上昇が続けば改善し始めた実質所得が再び目減りし、消費を下押しする可能性があるとして警戒感を示した。「インフレの抑制は非常に重要だ」と指摘した。

厚生労働省の毎月勤労統計では、2025年の実質賃金は年間ベースで4年連続で前年割れ、月次ベースでも1年を通してマイナスだったが、賃上げ効果も定着し26年に入ってからは4カ月連続でプラスとなっている。

一方、連合が3日に発表した26年春闘の最終集計によると、平均賃上げ率は5.01%で、前年の水準は下回ったものの3年連続で5%台を確保した。

<国内資金需要へ調達手段多様化>

自社の成長戦略に関しては、次期中期経営計画の検討も踏まえ、国内企業からの旺盛な資金需要に応えるためには資金調達手段の多様化を進める必要があるとの見方を示した。

半沢氏は、預金獲得競争の激化や「貯蓄から投資へ」の流れが進んでいることなどから、将来的には預金の伸びが鈍化し、減少に転じる可能性もあると指摘。現時点で調達に不安はないものの、社債発行や信託機能・ファンドを活用して内外の投資家から資金を集める仕組みなども考えていくべきだろうと語った。

こうした取り組みは、次期中計を検討する上での問題意識にもつながっているという。足元では資金需要増に加え資金収益拡大を後押ししている金利の上昇もいずれ止まる局面が来るとして、「資金収益が増えている段階で、手数料収益をより増やせるビジネスモデルを考えたい」と述べた。これまで進めてきたオリジネーション・アンド・ディストリビューション(O&D)なども含めた、バランスシートに過度に依存しない資金供給の仕組みづくりに取り組んでいく考えを示した。

国内では、設備投資や事業ポートフォリオの見直し、サプライチェーン再構築、MBO(経営陣が参加する買収)やM&A(合併・買収)などを背景に資金需要が強まっている。高市政権も国内投資の拡大を柱に掲げる成長戦略を打ち出しており、半沢氏は「当面の局面においては、国内でしっかり資金ニーズに応えていかなければいけない」と強調した。

※インタビューは2日に実施しました。

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