[ロンドン 5日 ロイター] - 英国の反移民政党「リフォームUK」のファラージ党首が5日、議会の倫理監視機関に付託された。同氏が一部の利益を申告しなかったとする報道を受けたもので、これまでに受けた贈与を巡って2件目の調査が行われる可能性が浮上している。
ファラージ氏は既に、下院議員当選前に暗号資産(仮想通貨)業界の富豪から受け取った500万ポンド(670万ドル)の献金について、申告義務があったかどうかを巡り倫理監視機関の調査を受けている。
英紙サンデー・タイムズは、同氏が2024年に下院議員に選出される前の1年間に、長年の盟友であるジョージ・コットレル氏から警備サービス、ソーシャルメディア関連の支援、宿泊施設の提供を受けていたと報じた。
ファラージ氏の広報担当者は報道について「根拠がなく、でっち上げだ」とし、「議会規則には一切違反していない」と述べた。
しかし、野党・自由民主党のジョシュ・ババリンデ議員は5日、議会倫理コミッショナーに書簡を送り、新たな疑惑に関する調査を求めた。
リフォームUKは各種世論調査で首位に立っており、29年の総選挙後にファラージ氏が首相となる可能性もあるため、同党と党首の資金に対する監視の目が強まっている。
サンデー・タイムズによると、コットレル氏は電信詐欺罪で罪を認めて17年に米国で服役し、現在は暗号資産関連の仕事をしている。
議会規則では、新たに選出された議員は過去12カ月間に受け取った金銭的利益や「登録すべき利益」を申告する義務があるが、個人的な贈り物は対象外となっている。
マレー保健相は5日、英BBCに対し「ファラージ氏の資金を巡っては多くの疑問が浮上している。同氏は透明性について柔軟な関係を持っているようだ」と語った。
ファラージ氏は、24年の下院選出馬表明前にタイを拠点とする暗号資産投資家クリストファー・ハーボーン氏から受け取った500万ポンドについて、無条件の贈与であり、開示義務の対象外だと説明してきた。また、この資金は自身の身辺警護の費用に充てる目的だったとしている。
この件を巡る調査は結果待ちの状況。議会の開示規則に対する重大な違反があったと認定されれば、下院から出席停止処分を受ける可能性がある。10日以上の出席停止となればリコール(解職請求)の手続きが発動され、補欠選挙が実施される可能性がある。