飼育係を襲ったワニ「メリー」の捕獲作業の様子 detikcom / YouTube

インドネシアで相次ぐワニの被害

国土の大半が熱帯雨林地域であるインドネシアは、全域でワニやヘビ、象などの野生動物が生息または飼育されており、農作物への被害や住民への被害があとをたたず、死亡したり重傷を負ったりする事故も相次いでいる。

2018年2月にはスマトラ島ジャンビ州の村で66歳の女性が付近の川に生息する巨大なワニのそばで一部が食べられたとみられる遺体で発見される事故があったほか、同年3月にはカリマンタン島東カリマンタン州クタイ県の川で四肢のない男性の遺体が発見され、近くにいた巨大ワニを警察官が射殺して解体、腹部を切り開いたところ遺体の一部が見つかるという事故も報告されている。

また、2016年には観光地として知られる西パプア州ラジャウンパットの海岸付近の水辺でロシア人観光客がワニに襲われて死亡しているのが発見されたほか、巨大ワニに人間が丸呑みされて死亡する事故も報告されている。ワニ以外にも野生の象などによる農作物の被害や人的な被害も起きている。

インドネシア観光当局は特に地方の川沿いや海岸、密林内では注意する必要があると地元住民だけでなく海外からの観光客にも呼びかけている。

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[執筆者] 大塚智彦(ジャーナリスト) PanAsiaNews所属 1957年東京生まれ。国学院大学文学部史学科卒、米ジョージワシントン大学大学院宗教学科中退。1984年毎日新聞社入社、長野支局、東京外信部防衛庁担当などを経てジャカルタ支局長。2000年産経新聞社入社、シンガポール支局長、社会部防衛省担当などを歴任。2014年からPan Asia News所属のフリーランス記者として東南アジアをフィールドに取材活動を続ける。著書に「アジアの中の自衛隊」(東洋経済新報社)、「民主国家への道、ジャカルタ報道2000日」(小学館)など
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