Aditya Kalra Munsif Vengattil
[2日 ロイター] - インド政府は米メタ傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ」に対し、ユーザー名に関して計画している機能の導入理由を説明するよう求めるとともに、インドでの展開を凍結するよう要請した。ロイターが政府の書簡を確認した。
ワッツアップは今週、ユーザーが固有のユーザー名を予約し、最終的には電話番号を共有せずに他者にメッセージを送信できるようにするこの機能について、インドを含む世界各国で段階的に展開し始めたと発表していた。
1日付の書簡では、ワッツアップに対し3日以内の回答を求め、政府との協議が終了するまで同機能の展開を禁じている。
匿名性はインドが先月メッセージアプリ「テレグラム」を一時的に遮断した際に挙げた懸念事項の一つだった。
インドは5億人以上のユーザーを抱えるワッツアップの最大市場。インド政府は、この機能により、悪意のある者が電話番号を明かすことなく被害者に連絡できるようになるため、オンライン詐欺、フィッシングなどが大幅に増加する可能性があると述べた。
ワッツアップの広報担当者は同機能について、まだ利用は始まっていないと説明。また、登録には引き続き電話番号が必要であり、メッセージを送信するには相手の正確なユーザー名を知っている必要があると付け加えた。
同社はこの機能に「詐欺に対する多層的な防御策」を組み込んだとも説明。これには1つのアカウントが連絡できる新規の相手の数に制限を設けることや、ユーザー名を推測しようとする繰り返しの試みをブロックすることが含まれる。
ワッツアップ宛ての書簡はインドのIT法が根拠。同法の下では、プラットフォームが政府のデューデリジェンス規則を順守しなかった場合、ユーザーのコンテンツに対する責任免除の保護を受けられなくなる。
一方、デジタル権利団体「インターネット・フリーダム・ファウンデーション」は、ワッツアップに対する今回の命令には明確な法的根拠がないと指摘。政府がリリース前に機能を阻止することを認める規定は存在しないと述べ、これは政府が「企業が何を開発し、提供できるか」を決定しようとする試みだと批判した。