Christoph Steitz Rachel More
[フランクフルト 1日 ロイター] - 中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は欧州での事業拡大を加速させるため、自動車メーカーの既存工場を買収する決定に近づいている。BYD欧州担当特別顧問のアルフレッド・アルタビラ氏が1日、ドイツのフランクフルトで開催された会議「ロイター・オートモーティブ・ヨーロッパ」で明らかにした。
アルタビラ氏は「決定は間もなく下される見通しだ」とし、現地生産の促進を目的とした欧州連合(EU)の「メード・イン・ヨーロッパ(欧州製)」規則案に言及した。従来の自動車メーカーから既存工場を買収するにあたり、スペインとフランスが主要な投資候補地だという。
BYDの欧州での2025年の販売台数は前年の約3.7倍の約18万8000台に膨らみ、26年1─5月の販売台数は前年同期比の2倍を超える10万台超に達した。
既存工場の買収が実現すれば、BYDにとって26年第4・四半期に生産開始予定のハンガリー工場に続き、欧州で2カ所目の生産拠点を確保することになり、欧州市場への進出がさらに加速する。
背景には、老舗自動車メーカー各社が製品開発や電池、ソフトウエアなどの技術に多額を投資する一方で、過剰生産能力への対処策を模索している実情がある。欧米自動車大手ステランティスはスペインとフランスの工場での生産拡大に向けた取り組みの一環として、中国の東風汽車や浙江零跑科技(リープモーター)との合弁事業で過半数の株式を保有している。