Miho Uranaka
[東京 2日 ロイター] - 川崎重工業は2日、海外市場で新株発行とユーロ円建て新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行し、総額約1937億円を調達すると発表した。調達資金は航空機やロボットなどの生産能力増強に加え、フィジカルAI(人工知能)や液化水素サプライチェーン構築への投資に充てる。
海外公募増資では普通株3735万株を発行する。1日時点の終値を基準にした手取概算額は約927億円。あわせて2031年満期と33年満期のゼロクーポンCBを発行し、調達額は計約1010億円を見込む。
新株発行で調達した資金は、航空機エンジンやガスタービン、半導体製造装置向けロボット、液化水素運搬船などの生産設備増強に充当する。CBで調達する資金は、液化水素サプライチェーン構築やフィジカルAIの研究開発などに充てる。
同社によると、増資とCBを組み合わせた今回の資金調達が、財務基盤を強化しながら一株当たり利益の希薄化を抑制し、将来の資金調達の柔軟性を確保するために最適と判断したという。
CBについては株価を上回る転換価額を設定し、ゼロクーポンとすることで希薄化や調達コストの抑制を狙う。33年債は、世界初のクライメート・トランジション・ボンド・ガイドラインに準拠したCBだという。
投資家層の多様化を図るとして、募集対象は海外の投資家に限定する。
ロイターは1日、関係者の話として、川重が増資とCBを組み合わせ2000億円規模の資金を調達する方向で調整に入ったと報じた。