注目すべきは、日中に明るい光を浴びる時間が1日あたり0.7時間未満だった場合、認知症のリスクを予測する指標としてすでに確立されている6つの認知症リスク要因よりも強力な予測因子となった点だ。なお、夜間に浴びる光の量については、認知症リスクとの有意な関連は認められなかった。
さらに分析を進めると、概日リズム(活動と休息のパターン)や脳構造の変化が、この予防効果の最大3分の1を説明できる可能性が示唆された。これは、日中の光が脳にどのように影響を与えているかを示すヒントになる。
日中の光による予防効果は特定のグループで特に強く見られ、夜間の光の曝露量が多い人、夜型の生活パターンの人、あるいはアルツハイマー病のリスクを高めるとされる「APOE ε4」遺伝子変異の保有者などが該当した。これらの参加者では、リスクの減少率が最大で41%に達した。
研究論文は専門誌『ジェネラル・サイキアトリー』に掲載され、責任著者である広州医科大学のフェン・ホンリャンは、「日中の光の曝露量は、認知症リスクの新たな指標になり得る」と述べている。
研究チームは今回の結果について、他の既知の生活習慣要因と並び、コストがかからず誰でも実践できる「認知症予防策」として、日中の光の曝露量をさらに検証していく価値があるとしている。また、今回の結果は、日光浴によるビタミンDの生成、概日リズムの調節、認知症リスクといった、ライフスタイルにまつわる様々な要因の相関関係を示す、新たなエビデンスとなるものだ。
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