Yoshifumi Takemoto

[東京 30日 ロイター] - 政府は30日の経済財政諮問会議で、2027年度予算編成の前提となる骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)の原案を示した。日銀に対しては適切な金融政策運営の重要性を強調する一方、手取り収入を増やすため社会保障負担率の引き下げを前提に目標を検討するなどと記載した。焦点の消費税減税などについては与野党の調整を踏まえ7月中にも盛り込む。高市早苗首相は、7月中旬までの閣議決定を目指すとしている。

金融政策については「安定的な物価上昇の実現に資する適切な金融政策運営を伴うことが非常に重要」とし、「日銀には日銀法第4条及び(安倍晋三政権発足直後、2013年の)政府・日銀共同声明の趣旨に沿って政府と緊密に連携し、賃金と物価の好循環を確認しつつ、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて適切な金融政策運営を行うことを期待する」とした。

城内実経済財政担当相は、昨年秋の経済対策策定時も「強い経済には金融政策は重要」などと同様の趣旨の文言を記載しており、自身も会見で繰り返し述べてきたと説明。その上で「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべき」と改めて指摘した。

社会保障負担率については「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくとの方針を実現するため、マクロ的な社会保障負担率の目標について検討を進め、社会保障改革について、2026年度中に改革の具体化と工程の明確化を図り、順次実施する」と記載した。

具体的には「27年度の社会保障負担率が25年度と比較して上昇しないよう取り組む」としている。

原案は、1)マクロ経済運営の基本的考え方、2)日本の成長力強化と安全・安心の確保、3)責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政政策」、4)当面の経済財政運営と2027年度予算編成に向けた考え方――の4部構成。

成長力強化に向けては、人工知能(AI)・半導体など戦略17分野を中心とする大胆な投資戦略を進める。2040年度までの累計で370兆円を超える官民投資を想定。同年度に国内民間設備投資を年230兆​円、名目国内総生産(GDP)は1100兆円に迫る経済成長を目指す。

債務残高対GDP比を安定的に引き下げ、経済成長と財政の持​続可能性の双方を実現し「2%の物価安定目標の実現の下で、できるだけ早期に、実質で1%を上回る、名目で3%を上回る経済成長を定‌着させ、⁠さらに引き上げていく」としている。基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)については、債務残高対GDP比の低下に向けて確認する指標とし、その安定的低下と整合するよう複数年で管理する。

原案には「財政健全化」との文言は入っていない。城内経済財政担当相は「健全化を否定してはおらず、財政の持続可能性という具体的なものに焦点を当てている」と説明した。

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