Zaheer Kachwala Anhata Rooprai

[24日 ロイター] - 米半導体大手マイクロン・テクノロジーが24日公表した2026会計年度第4・四半期(26年6―8月期)の売上高見通しは、市場予想を上回った。顧客がメモリーチップの将来の供給を確保するため220億ドルを確約したことも明らかにし、株価は時間外取引で12%急伸した。

エヌビディアの人工知能(AI)プロセッサーと併用されるハイエンドメモリーチップを製造する米国唯一のメーカーであるマイクロンは、高帯域幅メモリー(HBM)チップの需要が生産能力を大きく上回っており、アナリストは今後2─3年間はこの需要超過が続くとみている。

マイクロンのサンジャイ・メロトラ最高経営責任者(CEO)は、「全セグメントにおけるAI主導の需要と、構造的な供給制約が相まって、2027年以降も需給逼迫の状況が続くと予想している」と述べた。

同社は、需要のシクリカル性を抑えることを狙ったビジネスモデルの転換も打ち出した。220億ドルの確約は、同社がこれまでに締結したデータセンター、消費者向け、自動車市場にまたがる16件の戦略的顧客契約から生じる。これらの契約には、供給を確保し利益率を守るための「テイク・オア・ペイ(引き取り義務)」条項、現金預け入れ、最低価格保証が盛り込まれている。

マイクロンはまた、将来の契約済み売上高を示す主要な指標である、顧客契約の残存履行義務が約1000億ドルに上ると明らかにした。

<供給制約は継続へ>

エヌビディアのAIプロセッサー向けの主要サプライヤーであるマイクロンは、AIチップやサーバーのメーカーが限られた供給の確保に殺到していることで恩恵を受けている。

テクノロジー調査会社フューチュラム・グループのダニエル・ニューマンCEOは「AIインフラ構築の規模感は常に過小評価されており、メモリーは供給制約により今後も高値を維持するだろう」と指摘した。

メロトラ氏は、メモリー供給が増大する需要に追いつく時期は見通せていないと述べた。

ディレクションの資本市場責任者ジェイク・ビーハン氏は「供給がいくらかでも緩めば、マイクロンにとって弱気材料になり得る。強気シナリオは需給逼迫を前提としており、供給が再び増え始めれば、まず価格決定力が脅かされる」と指摘した。

<設備投資拡大>

マイクロンは、旺盛な需要に対応するためインフラ拡張に多額の投資を行う一方、株主還元も拡大する方針を示した。

第4・四半期の設備投資は約100億ドルになると予想。アナリスト予想は88億9000万ドルだった。

売上高見通しは500億ドル前後(プラス/マイナス10億ドル)と、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の435億8000万ドルを上回った。

調整後1株利益は31ドル前後(プラス/マイナス1ドル)と、予想(25.84ドル)を上回る見通しを示した。

併せて発表した第3・四半期(26年3―5月期)の売上高は414億6000万ドルと、予想の358億5000万ドルを大きく上回った。調整後の1株当たり利益も25.11ドルと、予想(20.78ドル)を上回った。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。