[ニューヨーク 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げを実施するとの見方が強まっていることを背景に、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し引き続き上昇した。対円では161円台後半で推移。161.96円を超えれば、1986年以来約40年ぶりのドル高・円安水準になり、政府・日銀による為替介入が警戒されている。
終盤の取引でドルは対円 で0.13%高の161.78円。
今週に入って日本当局者の「口先介入」が相次いでいるものの、円に対する下落圧力の緩和にはほとんどつながっていない。元日本銀行審議委員の白井さゆり氏は23日、ロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラムで、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げすれば、1ドル=165円まで円安が進む可能性があると指摘。「財務省と日銀は6月初旬以降、160円を超える動きを容認しており、現時点でその流れを変えるのは極めて難しいようだ」と述べている。
日銀が24日に公表した15―16日の金融政策決定会合の「主な意見」で、先行きの利上げについて早期実施を求める意見が複数出ていたことが判明。機動的な政策判断が行えるように「可能な限り早く中立金利に近づけていく必要がある」といった意見や、急激・大幅な利上げを避けるには「政策金利を中立金利に早めに近づけるべき」として、中立金利2%程度を念頭に「数カ月に一度のペース」で利上げを検討していくのが望ましいとの意見があった。日銀は同会合で利上げを決めている。
また、日銀の植田和男総裁は24日の全国信用金庫大会のあいさつで、基調的な物価上昇率が2%に近づいている中、現在の金融環境が緩和的であることを踏まえれば「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と述べた。
米国では先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、利上げ観測が強まっていることがドル高につながっているほか、このところの米ハイテク株の下落も、安全資産と見なされるドルの支援要因になっている。さらに、米国とイランの暫定的な和平合意を巡る不透明感が続いていることもドルの下支えになっている。
マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング部門責任者、フアン・ペレス氏は「物価が過度に上昇していることが懸念材料になっており、FRBは利上げに踏み切るか、かなりタカ派的な姿勢を打ち出すことを真剣に検討している」と指摘。こうした金融政策を巡る見通しに加え、イラン情勢を巡る警戒感が「ドルの優位性」につながっていると述べた。
FRBは16─17日に開いたFOMCで金利据え置きを決定。据え置きは4会合連続だった。CMEフェドウオッチによると、7月28─29日の次回FOMCで少なくとも0.25%ポイントの利上げが決定される確率は34.2%。その次の9月15─16日のFOMCでの利上げ確率は67%。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数 は0.19%高の101.58。一時101.80と、2025年5月12日以来の高水準を付けた。
ユーロ/ドルは0.21%安の1.1357ドル。
英ポンド/ドル は0.29%安の1.3165ドル。一時は1.3137ドルと、25年11月以来の安値を付けた。
ドル/円 NY午後3時 161.76/161.77
始値 161.68
高値 161.83
安値 161.63
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1354/1.1356
始値 1.1340
高値 1.1368
安値 1.1325