Duncan Miriri
[ナイロビ 23日 ロイター] - 米エイドデータの調査によると、借入コストを削減するために中国の融資をドル建てから元建てに転換するというケニアの政策に、アフリカやアジアの少なくとも5カ国が関心を示していることが明らかになった。多額の債務を抱える借入国が、コストの高いドル建て融資に代わる選択肢を模索している兆候だ。
調査報告書によると、エチオピア、モザンビーク、ザンビア、パキスタン、インドネシアなどは、中国からの融資条件をケニア式に変更することを検討する可能性がある。一方、中国政府も国境を越えた融資における元の利用拡大を推進している。
エイドデータは、米ウィリアム・アンド・メアリー大学に拠点を置く研究グループで、中国の融資を含む世界的な開発金融を分析している。
ケニアは、中国からの鉄道融資3件をドル建てから元建てに転換するとともに、償還期間の延長や追加の据え置き期間を設けたことで、債務返済コストを年間約2億1500万ドル削減した。
エイドデータは「中国輸出入銀行によるケニアへの債務返済猶予措置が広く報じられたことで、他の国々も既存の債務を米ドルから元へ転換することに関心を寄せている」と指摘した。
開発途上国への二国間融資においては、依然として米ドルが主要通貨だ。
しかし、エイドデータの調査によると、ケニアの動きは、元の国際化を加速させようとする中国輸出入銀行の広範な国境を越えた融資ポートフォリオにおける戦略的転換の一環とも見られている。
調査報告書は、スリランカやバングラデシュの最近の事例を挙げ、中国輸出入銀行が現在、各国政府に対し、ドルではなく元での借り入れを奨励し、場合によっては義務付けていると指摘した。
中国輸出入銀行および中国財政省はコメント要請に回答しなかった。
同報告書によると、鉄道建設のために中国から資金を借り入れ、対外債務の再編の最終段階にあるエチオピアは元建てへの転換の恩恵を受ける有力な候補国だ。報告書は「エチオピアが元建て債務への転換に関心を示しているのは、より広範な債務危機の一環として理解するのが最も適切だ」と指摘した。
報告書によると、米ドル建て債務を中国の貸出プライムレート(LPR)に連動する元建て債務に転換すれば、新しい基準金利が米国の担保付翌日物調達金利(SOFR)に連動する現行の取り決めよりも大幅に低い場合、借入コストを削減できる可能性があるという。
エイドデータの調査によると、エチオピアは基準金利の切り替えだけで約1億6900万ドルを節約でき、中国からケニア式の条件を確保できれば、その額は最大7億7800万ドルに達する可能性がある。
ただ、元建てへの債務転換を検討している国々は転換に伴うリスクを考慮すべきだ。返済期日が来れば、借り手は依然として元を確保しなければならないからだ。
報告書は「ある国の通貨が元に対して下落した場合、あるいは元の流動性を確保するのにコストがかかる場合、金利が低くなるというメリットはそれほど大きくないかもしれない」とし、「元は依然としてドルよりも流動性がはるかに限定的であるため、このリスクは特に重要だ」と指摘した。