[ロンドン 23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)の外部委員テイラー氏は23日、英国の経済見通しや中東情勢を巡って不透明感があるとして「より確かな見通しが得られるまでは、リスクのバランスを踏まえ、現行の金利水準での長期にわたる据え置きが、適切かつ慎重な政策対応だ」との認識を示した。バークレイズとシンクタンク経済政策研究センター(CEPR)が主催するイベントでの講演原稿で述べた。
金融市場の金利やエネルギー価格の現在の見込みは「穏やか」で、賃金や物価の上昇が再燃する可能性は低いとの見方を示した。イラン交戦前の英経済は「非常に脆弱」だったとも言及した。経済学者のテイラー氏は、米国とイランの交戦前は利下げを主張していた。
MPCの他の委員と異なり、テイラー氏は英経済の下振れリスクを重視する。これを踏まえると、現在の政策金利3.75%から将来的に利下げが必要となる可能性がある。
テイラー氏によると、インフレ圧力に関する穏やかなシナリオが実現した場合には、中立金利として自身が推定する水準の3%に向けて、利下げを再開すべきだとしている。
テイラー氏は、英中銀の高インフレシナリオが、確率は低いが発生すると影響が大きい「テールリスク」だとしつつ、その場合には、インフレ目標に近づけるために中銀の対応が必要となると指摘した。
テイラー氏は、英中銀の経済見通しや政策スタンスの調整を巡る方法にも懸念を示した。見通しの根拠となる市場金利曲線にはリスクプレミアムが含まれるため英中銀が示唆する政策スタンスが「過度に引き締め的」になっているとの見解を示した。