Emily Chow Florence Tan
[シンガポール/オスロ 23日 ロイター] - 船舶追跡データによると、立ち往生していた超大型タンカー(VLCC)3隻が23日にホルムズ海峡を通過した。ここ数週間でカタール関連の空荷の液化天然ガス(LNG)タンカー7隻もペルシャ湾に戻っている。湾岸のガス輸送が再開されつつあることを示す初期の兆候だ。
データによると、イラン関連のタンカーも引き続き同海峡を通過しており、米イラン協議の進展を受けて22日には通航量が増加した。
LSEGおよびケプラーのデータによると、台湾公営エネルギー企業CPCが用船し、アブダビおよびサウジアラビア産の原油200万バレルを積載した超大型タンカー「ドバイ・エナジー」は夜間にホルムズ海峡を通過し、現在台湾の高雄へ向かって航行している。
韓国の精製会社GSカルテックスが用船した別のタンカー「ユニバーサル・グローリー」も、サウジアラビア産原油200万バレルを積載した状態で23日に同海峡を通過した。
さらに、制裁対象のスエズマックス型タンカー「ソバル」と「サラク」の2隻も23日、同海峡に向けて航行していた。いずれも原油100万バレルを積載可能。
トランプ米大統領は23日、交流サイト(SNS)への投稿で、22日にホルムズ海峡から1900万バレルの原油が搬出されたと述べた。ロイターはこの数字を独自に確認できなかった。
さらに、カタールエナジーが管理するタンカー7隻が11日から22日の間に、再積載のため西へ進路をとり、ペルシャ湾に入った。2月28日にイラン戦争が始まって以来、こうした航海は初めて。
コモンウェルス銀行・オブ・オーストラリアのアナリスト、ビベック・ダール氏は、戦争開始以降、空荷LNG船の同海峡通過としては最大規模だと指摘した。
S&Pグローバル・エナジーのアナリスト、アユシュ・アガルワル氏は、カタールおよびアブダビ国営石油会社(ADNOC)の空荷船が湾岸へ向かう動きはまだ広範には見られず、慎重で段階的な再開戦略が反映されているとの見解を示した。
米国主導の合同海上情報センター(JMIC)によると、機雷が依然として脅威となっており、戦前に使われていた主要航路を船舶が利用できない状態が続いていると指摘した。
ホルムズ海峡の通航量は、イラン戦争開始前の1日当たり約125隻に比べると、依然としてごく一部にとどまっている。