[ロンドン 23日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめたユーロ圏の6月の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は、好不況の分かれ目である50を3カ月連続で下回った。ただ新規事業の落ち込みが続く一方で観光・レジャー需要に緩やかな回復が見られ、指数はやや持ち直した。
総合PMIは49.5。5月の48.5から上昇し、3カ月ぶりの高水準となった。サービス業の低迷が深刻でドイツが18カ月ぶりの落ち込みとなったが、フランスは製造、サービスともに生産の落ち込みが和らいだ。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は、PMIは企業活動の縮小がわずかにとどまったことを示したとし、第2・四半期のユーロ圏経済は横ばいで、リセッション(景気後退)は回避できそうだとの見方を示した。
今回の調査の回答は、6月17日の米国とイランの停戦覚書署名前に寄せられたものが大半を占める。
新規受注は4カ月連続で減少したものの、製造業の新規受注が小幅に回復したため、減少ペースは鈍化した。
雇用はわずかに減少。サービス部門で若干増加したが、製造業は縮小が続いた。
サービス部門PMIは47.7から48.9へ上昇し、3カ月ぶりの高水準となった。
製造業PMIは51.6から51.3へと低下し、4カ月ぶりの低水準となった。生産は引き続き拡大。顧客が将来の価格上昇や供給網の混乱を見越して早めの在庫積み増しに動いたことが寄与した。
<インフレ圧力緩和>
価格面では、投入コストの上昇ペースが、イラン紛争勃発直前以来の低水準となり、製造、サービス双方で鈍化した。産出価格のインフレ率も、投入コストほどでないものの低下した。
ウィリアムソン氏は「エネルギー価格の下落がすでに企業に浸透しつつあり、6月は投入コストと販売価格のインフレ率が低下した。これは最近の価格急騰がピークに達した可能性を示唆する」と述べた。
企業の景況感は、4月に31カ月ぶりの低水準を記録した後、2カ月連続で改善したが、引き続き弱い。
英国の6月のPMI速報値は、サービス部門が23年1月以来の低水準で製造業は3カ月ぶりの低水準。総合PMIは25年4月以来の低水準となった。