Suban Abdulla
[ロンドン 19日 ロイター] - 5月の英国の小売売上高は、イラン情勢に起因するインフレが懸念される中、好天や小売業者の販促活動が寄与し、予想を上回る伸びとなった。
英国立統計局(ONS)が19日発表した5月の小売売上高(数量ベース)は前月比1.2%増で4月(1.0%減)からプラスに転じた。前年比では3.2%増。いずれもロイターがまとめたエコノミスト予想(前月比0.5%増、前年比1.9%増)を大きく上回った。
パンテオン・マクロエコノミクスの英国担当チーフエコノミスト、ロブ・ウッド氏は「5月の回復は天候に助けられた面もあるが、エネルギー価格の高騰に対して消費者が予想以上に強靭であったことも示している」と述べた。
統計発表後、ポンドの対ドル相場はほぼ横ばいで推移した。
自動車燃料を除いたベースでは前月比1.2%増、前年月比4.6%増だった。
ロイズ・バンクの消費者部門トップ、サンドラ・プリンス氏は、「気温の上昇とハーフタームホリデー(学期中間の1週間程度の休み)で外出して消費する人が増えたことが押し上げた。特に衣料品やオンライン販売が好調だった。とはいえ、消費者は依然として支出に慎重で、何を買うかをより注意深く選んでいる」と述べた。「小売業者はコスト圧力が続く中でも、価値重視の姿勢で販促を通じて販売価格を抑えようとしている。サッカーのワールドカップ(W杯)や繁忙期となる夏の商戦を控え、勢いの持続を期待したとみられると語った。
消費者は依然やりくりに気を使っており、より慎重に購入するものを選んでいる」と述べた。「小売業者は継続的なコスト圧力にもかかわらず、プロモーションを活用し、価格に見合う価値に重点を置くことで、顧客向けに低価格を維持しようとしている。ワールドカップや夏の繁忙な商戦を控え、小売業者はこうした勢いが続くことを期待しているだろう」と語った。
英主要小売業者は、中東紛争が依然として消費者に不確実性をもたらしていると指摘している。米イランの暫定合意を受けて楽観的見方も出てきたが、小売各社は引き続きコストへの影響を注視している。
スーパー大手のテスコは、W杯でイングランドやスコットランドが好成績を収めるよりも、好天が続く方が売上押し上げ要因になるとの見方を示した。