[19日 ロイター] - イラク関係筋8人がロイターに明らかにしたところによると、イランの「イスラム革命防衛隊(IRGC)」は米軍が駐留する湾岸諸国への攻撃を実行するため、イラク国内に新たな秘密細胞組織を設立した。
それぞれ約10人のイラク人シーア派イスラム教徒の精鋭戦闘員で構成される3─4の細胞が、4月20日から5月17日にかけて、南部都市バスラやサマワ近郊の砂漠地帯から、クウェート、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)内の施設に対し、少なくとも7回のドローン(無人機)攻撃を仕掛けたという。
メンバーの多くは、数千人の戦闘員を擁するシーア派強硬勢力の統括組織「イラクのイスラム抵抗」から引き抜かれた。しかし、これらの新グループはその指揮系統の外で活動しており、IRGCに直接報告しているという。
関係筋によると、これらの細胞組織の設立は、イランの武装代理組織が大幅に弱体化し、同国の軍事・経済資源も消耗している状況下で、地域全体に対するイランの戦力投射能力を維持することを目的としたIRGCの戦術転換を反映している。
米国とイランの両大統領は17日、戦争終結に向けた暫定合意に署名し、イランの核プログラムの将来といった難題については今後交渉が行われることとなった。しかし、イラン当局者はこれまで、同国による「抵抗組織」への支援は協議の対象外だと述べており、この合意ではその問題には触れられていない。
イラン外務省は本記事に関する質問に今のところ回答していない。
米国務省は、「イラク政府に対し、同国におけるイランの不安定化活動ツールを解体する措置を講じることを期待する」と改めて表明した。
イラクのザイディ新首相とトム・バラック米特使は15日、イラク政府の統制外で活動する「全ての武装集団の完全な武装解除と解散」を確実にし、「イラクの領土がいかなる勢力によっても地域の平和を脅かすために利用されない」ことを保証する計画について協議した。共同声明で明らかにされた。
ザイディ首相の報道官は本記事に対するコメントを控えた。
クウェート、サウジアラビア、UAEの各当局はコメント要請に応じなかった。