『Off the Wall』(1979 Epic Records)
モータウンレコードを離れ、父ジョセフの厳しい管理から自らを解放したマイケルの真のソロデビューアルバム。マイケルがメンターとして慕った敏腕プロデューサー、クインシー・ジョーンズとの出会いは決定的だった。
スタジオでのジョーンズとのレコーディングは「今までで一番スムーズで、愛にあふれていて素晴らしかった」という。
アルバムから4つのシングル曲が全米トップ10に入るという、史上初の偉業を達成した。
しかしグラミー賞では「今夜はドント・ストップ(Don’t Stop ‘Til You Get Enough)」の最優秀R&Bボーカル賞1部門の受賞にとどまった。人種の壁を感じさせたこの扱いへの憤りが、次作への制作意欲の燃料になった。
『Thriller』(1982 Epic Records)
アルバム売り上げは1億枚以上で7曲が全米トップ10入り。グラミー賞は史上最多の8冠受賞。当時いずれも前人未到の記録であり、人類史上最も売れたアルバムの記録は破られていない。
しかし頂点に立ったマイケルは、外出すれば群衆に取り囲まれ、信頼できる人間関係は極端に限られていた。「Billie Jean」は、脚光に影を落とす恐怖と不信感を訴える数少ない自伝的な楽曲だ。
当時、MTVは黒人アーティストの映像をほとんど放送しなかったが、米CBSレコードの社長ウォルター・イエットニコフがMTVを説得し、「Billie Jean」が番組内で流されると瞬く間に大ヒット。人種の壁が一つ壊れた瞬間だった。
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