[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)の複数の首脳は18日、ロシアとの協議を急ぐ意味はないとの考えを示した。EU当局者が前日、コスタEU大統領の事務所がロシア政府と「外交レベルで短時間の接触」を行ったと明らかにしたことを受けた。
欧州首脳らは2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、ロシアを外交的に孤立させてきたが、最近はウクライナ紛争を巡るロシアとの直接協議の可能性について議論を活発化させている。ただ、見解は一致していない。
ラトビアのクルベルグス首相はブリュッセルで開かれているEU首脳会議に到着した際、「第一に、相手側に和平を望む者がいなければならない。残念ながら、あちら側に和平を望む者はいない。相手(ロシア)が和平を望まないのなら、接触する意味はない」と述べた。
リトアニアのナウセーダ大統領は「ロシアから和平交渉開始への意欲や停戦の意思を示す前向きなシグナルが見られた段階で踏み込む方がはるかに望ましい」とした上で、「今のところ、ロシアから前向きなシグナルは全く見られない。だから私の疑問は、われわれが何を達成したいのかということだ」と記者団に語った。
オランダのイェッテン首相もロシアが交渉の意思を示していないとの見方を示し、和平協議が早期に始まるとは思わないと述べた。
EU当局者は17日、コスタ氏の事務所が行った短時間の接触について、「意思疎通の経路を開く」ためだとし、「実質的なことは何も協議していない」と説明した。
一方、EU首脳の間ではロシア政府との関与に前向きな声もある。
オーストリアのシュトッカー首相は、レベルを問わず意思疎通の経路を開いておくことが望ましいと述べた。ただ、ロシアの和平協議への意欲には懐疑的な見方を示した。
イタリアのメローニ首相は今週、ウクライナを巡るロシアとの接触を担う単一のEU特使を置くよう呼びかけた。