[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省国勢調査局が16日発表した5月の住宅着工件数(季節調整済み)は、住宅建設の大部分を占める一戸建てが年率換算で前月比1.9%減の88万2000戸と、2025年9月以来8カ月ぶりの低水準となった。住宅ローン金利や建材価格の上昇が要因で、住宅市場が第2・四半期も経済成長の足かせとなる可能性を示唆した。
前年同月比も6.7%減。地域別では南部と西部で減少する一方、北東部と中西部は増加した。
変動の大きい5戸以上の集合住宅着工件数も急減した。前月比は41.6%減の28万4000戸、前年同月比も12.3%減だった。これを受け、全体の住宅着工件数は15.4%減の117万7000戸と、6年ぶりの水準に沈んだ。前年同月比は8.7%減。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「住宅ローン金利の高止まり、南部地域における過去の過剰建設、販売比で高水準にある新築住宅在庫」を指摘し、「米住宅建設が近い将来、好転する兆しはほとんど見られない」と述べた。
中東情勢を背景とした原油高騰に伴いインフレや米債利回りが上昇し、住宅ローン金利は押し上げられている。住宅金融機関フレディマックのデータによると、主力の30年固定住宅ローン金利は、2月末以降、50ベーシスポイント(bp)超上昇している。
一方、新築住宅在庫が依然として高水準にあるため、一戸建て住宅着工件数の減少は必要との見方もある。サンタンデールUSキャピタル・マーケッツのチーフ米国エコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は「一戸建て住宅着工件数の減少は、新築住宅在庫の望ましくない積み上がりを防ぐ一助となるはずだ」と述べた。
一戸建て住宅の建設許可件数は前月比0.6%増の88万6000戸となった。前年同月比では1.8%減少した。地域別では中西部と南部で増加、北東部と西部では減少した。
集合住宅建設許可件数は3.5%減の47万4000戸。全体の建設許可件数は0.7%減の141万3000戸。前年同月比では0.2%減少した。