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[東京 11日 ロイター] - 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)の関浩之社長はロイターとのインタビューで、ウェルスマネジメント事業の強化を通じて中長期的に個人顧客の預かり資産を現在より10兆円積み増す方針を明らかにした。営業人員も数百人規模で増員し、事業の拡大を図る。金利ある世界への回帰を背景に、クレジット分野やデジタルアセット事業の強化も進める考えだ。
保有株式を担保に資金を貸し出すレンディングサービスを展開しているが、今後は対象資産の拡充を進めるほか、取引先企業の従業員や経営者への営業強化やオーナー企業の事業承継支援体制の整備を通じて新たな顧客層の開拓と取引拡大を図る。関氏は「顧客基盤の抜本的な拡大という観点から、中長期的に預かり資産を今より10兆円増やす」と述べた。3月末は55.9兆円だった。
営業体制の強化にも乗り出す。関氏は「営業人員の拡大、今より数百名規模の拡大を目標とする」と語った。一方で、「営業員一人当たりの収益性、生産性はすでに日本の同業他社に対して相応に優位にある状況」と説明。これまで進めてきた提案型ビジネスへの転換が奏功したとし、今後も成長と生産性向上の両立を目指すとした。
MUMSSは国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー)として国債入札でトップクラスの実績を有し、国債市場で存在感が大きい。今後は顧客基盤を生かし、国債だけでなくクレジット分野の強化にも力を入れる。関氏は「今のインフレ型の経済環境への転換を思い描いた場合に、また円金利が出てきていることを考えたときに、やはりクレジット商品という観点が重要になる」と述べた。企業の事業再編やデータセンターなど大型投資を背景に資金需要が拡大する中、事業債や社債、社債型種類株、メザニンファイナンスなどを活用した資金調達のニーズが広がるとみる。
また、2029年度までに日本国債をはじめとする既存有価証券のトークン化実装を目指す。国債や社債などをブロックチェーン上で流通させる市場インフラの整備をグループ横断で進め、機関投資家の取引・決済の効率化を図る。26年秋には機関投資家向けトークン化MMF(マネー・マーケット・ファンド)の発行も目指している。
※インタビューは5日に実施しました。