頼れる味方がいなくなる

キューバ革命の魅力に終止符を打つ直接の原因となったのは、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の失脚と、その政権にキューバが密接に関与していたという点だ。今年1月にマドゥロを拘束するために電撃作戦を仕掛けた米軍特殊部隊は、最初に彼の身辺警護をしていたキューバの軍人らを無力化した。

その後、トランプ米大統領はベネズエラを「運営する」と表明したが、国務長官のマルコ・ルビオ(キューバ移民の子だ)は断言した。本丸はキューバだ、「マドゥロを守っていたのはキューバ人だ」と。

ベネズエラの政権はほぼ生き延びたが、アメリカに従順になった。そして四半世紀にわたりキューバの体制を支えてきたライフライン(格安の原油や貿易による外貨の提供などで年間40億〜60億ドルはあったと推定される)は断ち切られた。

2024年以降のキューバでは停電が頻発しているが、もはや発電用の燃料は尽きた。今年1月以降は、島全体の半分以上で1日4時間程度しか電気を使えない。車を動かすディーゼル燃料も完全に枯渇。国連は人道上の重大な影響を警告した。

それでもアメリカ政府は救援物資の搬入を許さない。2月には1962年のキューバ危機以来となる強硬な海上封鎖を実施。石油タンカーを拿捕し、供給国には高率関税を課すと脅した。さらにキューバ経済の40〜70%を支配する軍事企業管理グループ「GAESA(ガエサ)」を経済制裁の対象にした。

キューバのパトロンだったソ連は既に崩壊し、今のロシアはウクライナ戦争で手いっぱいだ。もちろんベネズエラには頼れない。中国にも、キューバ支援に本腰を入れる気配はない。だから「次はキューバだ」。トランプは3月にマイアミで開いた投資フォーラムで宣言した。

キューバ革命とは何だったのか?
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