Bharath Rajeswaran Jaspreet Kalra
[2日 ロイター] - インドの株式市場が2日、時価総額で韓国に抜かれて世界第7位に後退した。外国人による激しい売りや企業利益の低調な伸び、人工知能(AI)関連銘柄の比率の低さなどが響いた形だ。
取引所のデータによると、韓国株はAI半導体メーカーにけん引される形で今年急騰しており、2日時点で国内取引所上場企業の合計時価総額が5兆0100億ドルに達した。一方でインドの取引所上場企業の時価総額は4兆8500億ドルだった。
かつて新興国市場の寵児だったインドは、時価総額ランキングで先月台湾に抜かれたばかり。わずか2週間で順位を2つ下げたことになる。
バーンスタインのアナリスト、ベヌゴパル・ガレ氏とニヒル・アレラ氏はリポートで「約18カ月前、インドの株式時価総額は韓国のおよそ3.5倍、台湾の2倍超もあった。しかし今年初めから5カ月でその優位が消滅した」と述べた。
インドの代表的な株価指数、ニフティ50とBSEセンセックスは、年初来でそれぞれ10.1%と12.5%下落。また指数におけるウエートが2番目に大きいITセクターは、業績見通しの低迷と継続的な外国人投資家の売りに押されて19%も下がっている。
年初から足元までに外国人投資家がインド株から引き揚げた資金は264億ドルに上り、過去最高の流出となった昨年全体の189億1000万ドルを既に上回った。
またMSCIグローバル・スタンダード指数におけるインド株のシェアは、2024年9月のピーク時の21%から12.3%へと縮小した。
410億ユーロ(477億6000万ドル)の資産を運用するフランスのカルミニャックの新興国株式チームでファンドマネジャーを務めるナオミ・ウエストセル氏は「韓国、そして台湾の台頭によって投資環境全体が再構築されており、目を見張るほどの衰退だ」と語った。
インドと対照的なのがハイテク株主導の市場。韓国の半導体メーカー、サムスン電子とSKハイニックスの株価は今年急騰し、総合株価指数(KOSPI)を107%押し上げた。台湾の加権指数もAI関連株への需要に支えられて59%跳ね上がっている。
逆にインドはAIがけん引する投資ブームの恩恵をなかなか受けられていない。
ライトハウス・キャントンのマネジングディレクター兼インド最高投資責任者を務めるアバイ・ライジャワラ氏は、市場の反応について「AIが決定的なテーマで、半導体がその中心にある。新興国市場においてそうした物語はインドではなく台湾と韓国のものだ、という言説を示している」と分析した。
ただライジャワラ氏は、その見方は誇張されている可能性があるとも付け加えた。インドは、広範なAIエコシステムを支える電力、冷却システム、物理的インフラ、データセンターに関連する投資を通じて、AI時代における「つるはしとシャベル(周辺ビジネス)」の機会を提供しているからだという。