[26日 ロイター] - イランは26日、米国がイラン南部の標的を攻撃したことについて、重大な停戦違反だと非難した。戦争終結に向けた取り組みが複雑になる恐れがある。

また、イスラエル軍は同日、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラに対する攻撃を強化した。レバノン治安筋によるとこの日だけで少なくとも120回の空爆があった。イランはレバノンでの攻撃停止を和平合意の一部として求めている。

イラン外務省は、26日未明に爆発音があったと報じられた同国南部のホルモズガーン州での米国の攻撃について、7週間近く続いている不安定な停戦に対する「重大な」違反だと非難。一方、米国は攻撃を自衛的なものだとし、ミサイル基地や機雷を敷設しようとした船舶を標的としたものと説明した。

ルビオ米国務長官は、和平合意の交渉には「数日」かかる可能性があると述べた。双方は先に、敵対行為の停止とホルムズ海峡の航行再開を巡る初期の合意について進展があったと示唆していた。

イランメディアは、イランの交渉担当者が数十億ドルに上る凍結資産の解放を覚書に盛り込むよう求めたと報じた。

こうした中、北海ブレント先物は26日に約3.5%上昇し、1バレル=100ドルに再び迫った。

イランの革命防衛隊は、米軍の攻撃に報復する権利を留保すると表明。また、領空に侵入したとする米軍無人機1機を防空部隊が撃墜し、別の無人機と戦闘機にも発砲したと明らかにした。

イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、メッカ大巡礼(ハッジ)に合わせてテレグラムに投稿したコメントで「今後、『アメリカに死を』『イスラエルに死を』というスローガンは、イスラム共同体、世界の抑圧された人々、とりわけ若者のスローガンとなる」と述べた。

<イランの凍結資金>

米国とイランの当局者は最近の間接協議で、最終合意に向けたさらなる交渉につながる覚書(初期合意)に進展があったとの見方を示している。

イランメディアによると、イラン側の交渉団を率いるガリバフ国会議長は、初期合意の一部として凍結されている約240億ドルのイラン資産解除を求め、その後、カタールからイランに帰国した。

イラン半国営ファルス通信は、この資金の問題が合意における最後の障害だとする関係筋の話を伝えた。イラン学生通信(ISNA)は、カタールでの交渉は「全体として前向きだった」と報じた。

イランの主な前提条件は米海軍による海上封鎖の解除、核問題、主権の保証に集中しているが、レバノンを巡る戦闘終結も求めている。レバノンでは、イスラエルとイランが支援する武装組織ヒズボラとの戦闘を止めるため4月中旬に停戦が成立したが機能せず、戦闘が続いている。

イランの情報筋によると、初期合意では全戦線での戦闘行為を停止し、30日以内にホルムズ海峡の航行を再開させ、場合によって金融面の緩和策が盛り込まれる可能性があるという。イランの核開発計画などより困難な問題は、第2段階で交渉される見込みだ。

一方、トランプ米大統領は、自身の主要な目的はイランの核兵器開発阻止だと主張しているが、イランは核開発計画を否定している。

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