Ritsuko Shimizu

[東京 21日 ロイター] - 5月のロイター企業調査で、企業が保有する現預金が増加傾向にあることについて聞いたところ、個別企業の判断を尊重すべきとの声が60%に上った。コーポレートガバナンスコードの改訂案では、現預金の保有理由などについて、説明を求めている。企業はコーポレートガバナンスコードを参考にしつつ、項目ごとに判断するとの姿勢にある。

調査は5月1─15日に実施。発送企業は492社(資本金10億円以上の上場・非上場企業)で、220社が回答した。

4月に公表されたコーポレートガバナンスコードの改訂案では、企業は現預金の保有理由や成長投資への活用状況を取締役会で検証・説明することが求められている。

企業が保有する現預金が増加傾向にあることについて聞いたところ「個別企業の判断を尊重すべき」が60%、「企業規模への配慮が必要」が44%、「賃上げ継続のために必要」が24%などとなった。

企業からは「改訂案は経営資源が適切な水準になっているかを確認・説明すべきということなので、現預金の増減自体を評価対象とすべきではない」(窯業)との指摘があった。

また、有価証券報告書を株主総会開催日の3週間以上前までに提出することが望ましいとしている点については、「負担が重く困難」との回答が33%と最も多く、「株主総会の後ろ倒しなどの環境整備が必要」が26%と続いた。「工夫や努力次第で可能」は16%にとどまった。三井住友信託銀行によると、26年3月期決算企業のうち9割弱が総会前開示を予定しているが、開示予定時期は総会日の1―2日前が約6割を占めている。

こうしたコーポレートガバナンスコードは「参考にしつつ項目ごとに判断」とする企業が67%と大勢を占める。「全体的に取り入れていく」とした企業は26%、自社の方針を優先する企業は7%となった。

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