Tetsushi Kajimoto

[東京 21日 ロイター] - 5月のロイター企業調査で、市場が立ち上がり始めた「AI(人工知能)ロボット」の導入状況を聞いたところ、人手不足などを背景に導入済み、または計画・検討しているとの回答が3割超に上った。残りの企業は計画していないと答えた。

調査は5月1─15日に実施。発送企業は492社(資本金10億円以上の上場・非上場企業)で、220社が回答した。

従来のロボットが決められた動作を繰り返すのに対し、AI搭載のロボットはカメラやセンサーを使って周囲の情報を得て学習することが特徴。自律的に動くため、生産現場や事業所、家庭などでより複雑な作業が期待される。経済産業省が引用したマッキンゼーの予測によると、市場規模は2030年ごろから急拡大し、40年までに約60兆円規模に膨らむ。日本のメーカーは産業用ロボットで6割超のシェアを握るが、AIロボットは米中が先行している。

今回の調査で「導入済み」と回答した企業は4%だった。「計画している」は5%、「検討している」は25%だった。66%が「計画していない」と答えた。製造業は45%、非製造業は24%が活用に前向きだった。特に輸送用機器は80%、石油・窯業は64%、運輸・公益は38%が導入に積極的だった。

活用場面を聞いたところ、「生産」が71%、次いで「危険を伴う環境」が19%、接客が11%と続いた。具体的には、「建築施工現場」(窯業)、「工場内の物流・運搬」(輸送用機器)、「総合事務関係」(小売)、「業務効率」(放送)、「倉庫内作業」(運輸・公益)、「定型業務」(サービス)などの答えがあった。

導入の目的は「生産性向上」が89%を占め、「人手不足解消」が71%、「経費節減」が26%だった。具体的には、「熟練者の経験継承」(化学)、「安全」(食品)の確保などの声が聞かれた。

AIロボットの導入が進むためには、「質の向上」を挙げる声が最多で70%だった。「安全性の向上」が67%、「価格の低下」が66%、「データの蓄積」が43%と続いた。

生産国については「日本製を導入したい」が35%だった。「日本製品が望ましいが海外製も検討可能」が41%、「こだわらない」との回答が24%だった。

「ロボットは必要ない」(不動産)や「ロボット化する作業がない」(サービス)といった意見もあった。

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