ハンガリーのマジャル首相は20日、ウクライナ国内のハンガリー系少数民族の権利に関する合意が達成されれば、6月にウクライナのゼレンスキー大統領と会談する可能性があると述べた。

欧州連合(EU)加盟を目指すウクライナにとって、ハンガリー系住民の権利問題は重要な課題の1つ。マジャル氏は、オルバン前首相が悪化させたウクライナとの関係改善に前向きな姿勢を示した形だ。

マジャル氏は、ウクライナに対してオルバン氏ほど対立的ではない。ただハンガリーがウクライナのEU加盟に同意するためには、ウクライナ国内に住む約15万人のハンガリー系住民が母国語を使用する権利について進展が見られることが不可欠だとしている。

ポーランドを訪れているマジャル氏は記者会見で「これらの協議が迅速かつ成功裏に終了することを切に願っている。(そうなれば)6月初めにゼレンスキー氏と会談できるだろう」と語った。

両国の外相によると、ウクライナとハンガリーは20日にオンラインでの協議を開始した。

一方ポーランドのトゥスク首相は20日、同国がハンガリーのエネルギー源多様化を支援する用意があると述べた。

トゥスク氏は、「必要であれば、地域全体をエネルギー源の面で自立させ、可能な限り独立させるために、協力や支援、インフラへの投資を提案する」と明言した。

オルバン政権下のハンガリーはロシア産エネルギーからの脱却に消極的で、EUと対立する主な要因となっていた。

マジャル氏の訪問前に事情に詳しい関係者が語ったところによると、ポーランドは2028年に稼働開始予定のグダニスクの新ターミナルを経由して、ハンガリーに米国産液化天然ガス(LNG)へのアクセスを提供することを計画中だ。

ポーランドの石油大手オーレンは、既に米国産LNGをウクライナに販売している。

[ロイター]
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