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[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の6月の利上げはほぼ確実だが、その後の追加措置については明言を避け、7月に迅速な追加利上げに動くとの見方を抑えようとする公算が大きいと、関係筋4人がロイターに明らかにした。

関係筋によると、インフレ見通しはECBの「悪化シナリオ」の方向に傾いており、イラン和平の兆しも見通せないことから、次回理事会での行動は不可避だという。物価上昇率は既に3%と、目標の2%を大きく上回る水準にあり、ECBは行動を起こすことを示唆した以上、信頼性を維持する必要もあるとした。

また、理事会前に和平合意が成立したとしても、合意が維持される保証はなく、市場の正常化には時間がかかるため、エネルギー価格はしばらく高止まりするとの見方も示した。

ただ、物価上昇圧力は前回の大規模なインフレショックが発生した2022年よりもはるかに穏やかであり、物価高騰による二次的波及効果もまだ見られないため、追加利上げは急を要しないと関係筋は付け加えた。

これらの要因から、ECBはインフレ見通しが劇的に悪化しない限り、7月理事会での利上げを見送り、新たな経済見通しが示される9月まで待つことが可能とみられる。関係筋のうち3人は、景気低迷こそが、金融政策引き締めを慎重に進めなければならない最大の理由だと指摘した。

ECBは4月の理事会で金利を据え置いたものの、利上げの可能性について「詳しく」議論し、エネルギー価格の高止まりを踏まえ、6月11日の次回理事会では利上げの可能性が高いことを示唆していた。

ECBの報道官はコメントを控えた。関係筋は、まだ実際の決定は下されていないと述べた。

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