先行き不透明な政府の財政政策

日銀の利上げ観測が高まる中、高市氏は18日、物価高に対応するため補正予算の編成も含めた「手当て」の検討を表明した。実質的な補正編成指示だ。すでに講じているガソリン補助の継続や、夏場の電気・ガス代の補助復活が主な項目になる見通しだが、財源には特例公債(赤字国債)の発行が避けられない情勢で、債券市場では金利が大きく上昇した。

前出とは別の政府関係者は、現状の物価高への対応を続ける限りは財源の枯渇が目に見えているとし、補正予算の編成自体は不可避だと言う。その上で、「中身の問題だ。無尽蔵なガソリン補助や恒例行事のようになっている電気・ガス代の補助に大きな財源を投じることに市場は反応している」とジレンマを口にした。

自民党の萩生田光一幹事長代行は18日の記者会見で、ガソリン補助額の見直しを含め、持続可能性に目配りした財政運営の必要性に言及した。ただ、それが高市政権の方針にどこまで反映されるかは見通せない。「最後は高市氏の判断に尽きる。いまの時点で政府の財政政策がどこに向かうのか、だれにも分からない」と、事情に詳しい関係者は付け加えた。

利上げの可能性、分かれる専門家の意見

農林中金総合研究所の南武志・理事研究員は、日銀の増一行・審議委員が14日の講演で早期利上げを主張したことに言及した上で、「日銀は企業物価や消費者物価を見ながら、6月利上げに向けて地ならしをしている」と指摘する。一方、「6月に利上げしてもおかしくないが、高市政権が補正予算を組む可能性がある時に果たして利上げに踏み切れるのか」と疑問視する。

「6月利上げの確率は半々」